衆議院

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昭和二十九年三月九日提出
質問第一二号

 農地法に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和二十九年三月九日

提出者  中村(注)吉

          衆議院議長 堤 康次(注) 殿




農地法に関する質問主意書


一 政府は、農地法に基く買収、売渡は単なる行政処分と認めるか。
二 単なる行政処分と認めるならば、処分取消の行政措置によつていつでも買収、売渡を取消すことができるか。
三 売渡計画に基き、売渡通知書を知事より交付すれば、当該通知書に記載した売渡の時期に、農地の所有権は相手方に移転することは法の明示するところである。しからば
 イ 所有権移転後、相手方より対価の支払を受けて後においても売渡を取消すことができるか。
 ロ 取消ができるとせば農地はいつまでも不確定の状態におかれ、農民の地位は不安定で、法第一条の耕作者の地位は安定しないと思うが如何。
四 埼玉県に、売渡通知書を昭和二十三年三月二日、売渡時期を昭和二十二年十月二日と定め完全なる農地を従来の小作者に交付し、相手方たる耕作者は、対価の支払を了したるにかかわらず満六箇年を経過したる昭和二十九年二月三日に至り、売渡を取消す旨一片の通知をなし、該農地を工場の敷地にせんとする事例がある。政府は、かかる取消処分を正当なりと思いするか。
五 農地の売渡通知は知事をして代行せしむるも、もともと主管大臣たる農林大臣の所管であるから、売渡通知書の責任は農林大臣にある。
  しからば、これが取消も農林大臣でなければならぬ。売渡通知書を交付した後、また対価を受領後、これを不当に取消した場合にだれがその責任をおびるか。
六 農地の買収も政府なら、売渡もまた政府である。買収の取消も売渡の取消も政府以外にはできないものと信ずるが、政府以外に取消権限を有するものがあるか。
七 県農業委員会、町村農業委員会は、買収計画、売渡計画をなす権限を有するが、買収売渡の当事者ではない。従つて、売渡の取消も取消の承認もできないことは当然だ。政府は、かかる権限なき取消を認めるか。

 右質問する。



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