質問本文情報
昭和四十八年九月四日提出質問第一六号
養鶏経営安定に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和四十八年九月四日
提出者 小沢貞孝
衆議院議長 前尾繁三郎 殿
養鶏経営安定に関する質問主意書
最近の養鶏経営者をとりまく情勢は、飼料の異常なる値上がり等によりいまだかつてない非常事態になり、養鶏経営は極度な苦境に立ち至つている現況である。今後、政府の養鶏に対する抜本的施策が講ぜられない限り、日本の養鶏産業の健全な発展は望むべくもなく、その結果、一般消費者に対し鶏卵、鶏肉等の安定供給は不可能に近くなると考えられる。
終戦以来今日まで、一般消費者に対し安定した鶏卵を供給し得てきたとはいえ、これが養鶏農家の一方的な犠牲を強いるものであつてはならないし、総合農政の実をあげるためにも、これ等の助成もまた重要であると考えられるので、次の事項につき政府の見解を伺いたい。
二 我が国が配合飼料原料の大半を海外に依存している現状にかんがみ、国内飼料の増産対策の強化を図るとともに、輸入飼料原料の安定的確保を図るため、飼料の備蓄制度を強化すべきだと思うがどうか。
三 前項国内飼料の増産振興を図るため、生産振興奨励金の交付を実施すべきであると思うがどうか。
四 飼料の値上がりに伴い、養鶏経営は大きな影響を受けると考えられるが、今後大規模商社養鶏等をも含めた鶏卵の生産調整を強化して、生産費に見合つた鶏卵価格が実現するよう配慮すべきだと思うがどうか。
五 飼料価格の値上がりに伴い、生産費が大幅に上昇するので、鶏卵価格安定基金の補てん基準価格キログラム当たり一七三円を大幅に引き上げるとともに、鶏卵価格の安定に決め手をもつ全国液卵公社の買入数量を拡大すべきだと思うがどうか。
六 転廃業してゆく養鶏農家に対して国として、転廃業資金を長期間低利で融資する等の措置を講ずべきだと思うがどうか。
右質問する。