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昭和五十二年六月六日提出質問第二七号
航空燃料輸送パイプラインに係る道路占用許可及び標識板建植に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和五十二年六月六日
提出者 木原 実
衆議院議長 保利 茂 殿
航空燃料輸送パイプラインに係る道路占用許可及び標識板建植に関する質問主意書
一 建設省関東地方建設局長は、昭和四十七年六月十九日、新東京国際空港公団(以下、空港公団という)に対して、千葉市検見川町五丁目三百三十一番地先の道路占用許可(建関道政第九十三号)を与えた(以下、本件許可という)。本件許可の占用期間は、許可日から昭和五十五年三月三十一日までとされている。
1 本件許可の対象である場所は、空港公団が、昭和四十六年八月に公表した航空燃料輸送パイプライン(以下、本格パイプラインという)計画の、通称水道道路ルートが国道十四号線を横断する部分であることに相違ないか。
2 本件許可について、現在までに変更された事項があれば、その事項と変更年月日を明らかにされたい。
3 本件許可の時点で、本格パイプラインに対し、三年間を超える占用期間を与えることは適法であつたか。
当時の道路法施行令にかんがみ回答されたい。
4 空港公団は、昭和五十年八月に行われた運輸大臣と千葉市長の会談の結果に基づき、水道道路ルートを放棄したとされている。
このとき以来、本件許可の占用目的は占用者にとつて変更されているのであるが、建設省関東地方建設局長が、この事実を法的に公式に承知した時期を明らかにされたい。
5 本件許可に係る道路占用料徴収の有無と金額を年度ごとに明らかにされたい。
6 占用者が使用しないことを公言した道路占用許可を放置することの法的根拠を明らかにされたい。
二 空港公団は、昭和五十年二月末頃、本格パイプラインの千葉市内既設部分の路上にパイプラインの存在を示す標識板(以下、標識板という)を建植した。
1 標識板をこの時期に建植した理由は何か。その理由は、本格パイプライン工事終了後四年間を経た、本年二月頃突然に発生したものであるのか。
2 標識板は、石油パイプライン事業法第十五条第三項に基づく技術基準の要件を満たしているか。満たしていないとすれば、標識板建植の法的根拠を明らかにされたい。
3 標識板は、海岸法第八条に基づく海岸保全区域内施設等新設許可を得て建植したものであるのか。
4 今の時期に、空港公団が突然に建植した標識板によつて、この二年間の法廷(昭和五十年千葉地裁ワ第四百五十二号事件)における新ルート未決定との説明を信じていた地区住民は、千葉市内既設部分に関する新しい措置ではないかと脅威を感じている。
標準板建植によつて、新ルートの既成事実化を謀ることが空港公団の本意でないとするならば、何らかの方法で、空港公団は、地区住民に対し、本意を説明すべきであると考えるが、政府の所見を承りたい。
右質問する。