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昭和五十三年三月七日提出
質問第一八号

 東大医学部附属病院精神神経科の正常化に関する再質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和五十三年三月七日

提出者  春日一幸

          衆議院議長 保利 茂 殿




東大医学部附属病院精神神経科の正常化に関する再質問主意書


 標記の質問に対する政府の答弁は、政府及び大学当局の無能を告白するに等しく、到底納得することはできない。すなわち、政府及び大学当局は、一部無法な医師等グループの実力行使に屈服しているのみで、長年月にわたり実態を把握することすらできずに放置して今日に及んでおり、まさに言語道断と言うべきである。いやしくも国立大学の病院の一角にこのような無法地帯が公然と存在しているということは、法治国家として断じて許すべきではない。政府及び大学当局は、この際厳然たる決意をもつて法上の手段を強行してでも、これが早期解決に全力を傾注すべきであると考える。
 よつて次の諸点に関し、更に政府の明確な見解を承りたい。

一 精医連は、医局講座制の解体等を主張し、これを貫徹するために自主管理と称して病棟の占拠を続けているものであるが、このような実力行使は法的に是認されるものであるか。
二 石川清講師は、東大医学部職員として教育、研究、治療については職務上独立の地位にあるとはいえ、教職員人事、施設管理等については何らの権限を持つておらず、従つて自主管理と称して集団で病棟を占拠するがごときは、はなはだしき不法、不当の行為と考えるがどうか。
三 精医連のリーダーであつた石川清講師は現在その地位を退けられ、その後任に森山公夫という東大医学部職員でない医師が実行委員長となつていると伝えられるが、大学当局はこのような無責任な局外者を相手として話合いをしているのか。
四 精医連は、東大医学部職員である精神神経科の講師、助手等により結成されたものと言われるが、現在は東大医学部職員でない医師等の局外者がこれに参加して病棟を占拠していると伝えられるが、これは不法占拠と考えるがどうか。
五 精神神経科所属の東大医学部職員の任免、降任、懲戒等教職員人事に関する権限の所在及び権限行使の手続き等は、どのようになつているか。
六 病棟には届出研修医二人及び東大医学部職員以外の医師約三十人が出入りして診療の手助けをしていると言われるが、その法的根拠は奈辺にあるか。
七 精医連は、医局講座制の解体、公選人事の実現等を主張していると言われるが、これに対する政府及び大学当局の見解はいかなるものであるか。
八 精医連は自主管理闘争を名目に掲げる傍ら、病棟をゲバ学生等の宿泊にしばしば利用する等、過激派グループの政治活動の拠点としているようであるが、政府及び大学当局は速やかにその実態を把握して、これを排除すべきではないか。
九 病棟を占拠している医師等グループの今日までの職場秩序紊乱の行動にかんがみ、任命権者たる東大の学長は、速やかに所要の手続きを採り、これら職員を法に基づいて厳正に処断するとともに、占拠者に対しては退去命令を出して、入院患者の安全に十分な配慮をしたうえで速やかに病棟の秩序回復を断行し、もつてその正常化を直ちに実現すべきではないか。

 右質問する。





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