質問本文情報
昭和五十四年六月十三日提出質問第四一号
東京湾岸道路の建設に伴う環境への影響に関する再質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和五十四年六月十三日
提出者 木原 実
衆議院議長 ※(注)尾弘吉 殿
東京湾岸道路の建設に伴う環境への影響に関する再質問主意書
昨十二日内閣衆質八七第二九号をもつて答弁を受領したが、更に次のとおり質問をする。
もつと詳しい報告書を住民に説明する意思があるか、又、計算の委託先、計算を実施するに当たり相談した先生の名前を明らかにされたい。
ロ 環境予測手法について、その差異を明らかにされたい旨の質問に答えていないので再度質問する。
ハ 回答が質問の内容と異なるので、再度確認する。この回答から真砂・検見川・稲毛・宮野木・幕張・谷津・若松地区は環境測定の実測値と環境汚染予測の計算値の照合を行つているのか、いないのか明らかにされたい。又、すべての工場・ビル・一般家庭等を含んだものを計算に入れないで環境汚染予測をやつていると判断できるかどうか。更に環境基準に適合するかどうかについても適切な判断をしていないとすれば、その根拠を明らかにすべきである。
ニ 建設省は、真砂・検見川・稲毛・宮野木地区について県の環境保護の施策である公害防止計画に適合させる意思はないのか。
二イ なぜ疫学調査を行う考えはないのか。その理由を明らかにされたい。四日市・水島地域のような公害病を今後ださないためにも沿線住民は調査を望んでいる。要求があれば調査を行う意思はあるか、明らかにされたい。
ロ 静安は十分に保つていると言つているが、その数値を明らかにされたい。又、交通事故防止については具体的にどのように配慮しているか明らかにされたい。
ハ オキシダントについての具体的な解明を行い、湾岸道路の影響がないと判断してから計画を決め、工事すべきであると思うがどうか。又、一番大切な社会問題となつている光化学オキシダントの生成影響の調査を行うべきと住民は訴えているが、住民の意思を尊重するつもりはないのか明らかにされたい。
ニ NO2について確保されるよう努めてまいりたい、とは守る強い意思があるかないか明らかにされたい。現状のNO2の環境濃度が検見川・若松・宮野木地区で環境基準の上限値の旧平均値〇・〇六ppmと非超過確率での九八%値は年平均値で〇・〇二三ppmを超えているが、これをどのようにして下げ、更にここに現状の三倍以上の交通量の日本一の大幹線道路を作つても環境基準内に入る浄化方法を明らかにされたい。幕張地区の開発に対するリサーブ(余裕)は騒音でどの程度(ホーン若しくはA特性デシベル)、NO2ほどの程度(ppm)であるのか回答願いたい。SO2についても、今年度東京・千葉・神奈川で環境基準を超えているが、これについてのリサーブ(余裕)はいくらか明らかにされたい。
三 理解が得られないため住民約一万名近く(日本一多数)が公害審査会に調停申請しているが、十分誠意をもつて工事着工前に合意を得る意思があるのかどうか明らかにされたい。
右質問する。