答弁本文情報
昭和五十四年七月二十日受領答弁第四一号
内閣衆質八七第四一号
昭和五十四年七月二十日
衆議院議長 ※(注)尾弘吉 殿
衆議院議員木原実君提出東京湾岸道路の建設に伴う環境への影響に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員木原実君提出東京湾岸道路の建設に伴う環境への影響に関する再質問に対する答弁書
一について
イ 環境予測及び対策の内容は、沿道住民に対して説明会等を通じて十分明らかにしたと考えているが、今後とも理解が得られるよう努めてまいりたい。
沿道住民に説明した環境予測及び対策の説明資料は、建設省及び日本道路公団が十分な内容のものと考えて作成したものである。
ロ 御質問の「環境庁で開発している計算モデル」とはどのようなモデルであるか不明であるが、環境予測手法は、現時点において得られている科学的知見に基づき客観的な予測ができるものであればよいと考えている。
ハ 環境予測に当たつては、実測値との照合によつて得られたモデル式を用いているので、建設省においては、当地区についても適用し得るものと考えている。
なお、二酸化窒素についての環境予測は、自動車以外の工場・ビル等による影響の程度を現況と同程度として行つている。
ニ 東京湾岸道路の建設に当たつては、公害防止計画との整合を図る考えである。
イ 環境予測では、環境保全対策を講ずることにより、当該地域の道路に起因する環境上の影響はおおむね改善されるという結果となつているので、現時点で疫学的調査を行う考えはない。
ロ 遮音壁又は遮音築堤の設置等の必要な環境保全対策を講ずることにより、当該道路の沿道における保育園等に通常必要な静安は十分に保てるものと考えている。
また、交通事故防止については、歩道の整備、立体横断施設の設置等の対策を講ずることとしている。
ハ 光化学オキシダントについては、発生機構に係る調査研究を進めるとともに、地域全体の発生源について所要の対策を講じてまいりたい。
ニ 二酸化窒素については、個別発生源に対する排出規制のほか、各種の施策を総合的かつ有効適切に講ずることにより、環境基準が確保されるよう努めてまいりたい。
なお、幕張地区に係る環境予測は、遮音壁の設置又は遮音築堤の設置等により、生活環境を保全できるという結果になつている。
また、二酸化硫黄については、大気中の濃度の推移を見極めながら、全体的な硫黄酸化物対策との整合を図りつつ所要の措置を検討してまいりたい。
東京湾岸道路の建設に当たつては、今後とも沿道住民の理解が得られるよう努力してまいりたい。