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昭和五十六年十月八日提出
質問第二号

 東京女子医科大学衛生学教室第II講座における企業等からの委託実験に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和五十六年十月八日

提出者  矢山有作

          衆議院議長 福田 一 殿




東京女子医科大学衛生学教室第II講座における企業等からの委託実験に関する質問主意書


 東京女子医科大学衛生学教室第II講座(石津澄子教授)においては、昭和電工株式会社をはじめとする多数の企業等から、農薬、医薬、化成品及びそれらの原材料の毒性に関する実験の委託を受け、ここ数年間におびただしい数の試験報告書を出している。限られた期間に、限られた施設・設備と実験担当スタッフによつてなされる実験としては、常識で考えられない程、その件数が多い。
 そこで、この多数の実験が行われるに当たつて、大学本来の教育・研究に支障はなかつたか。実験を直接担当した助手・補助員・技術員等の労働条件や、その人々が本来なすべき学術研究に支障はなかつたのか。更に、それぞれの実験は適正になされていたのか。また、それらの実験に基づく製品たる農薬、医薬、化成品等の安全性に問題はないのか等々、疑いを持たざるをえない。
 これらの疑義は、大学の問題として明らかにされなければならないことは言うに及ばず、人間の生命の安全性にかかわるものとして、看過しえない重要性を持ち、その対策は緊急を要すると考えられる。
 従つて、次の事項について質問する。

一 同大同教室同講座において、昭和四十八年一月から昭和五十五年十二月の間に実施された企業等からの委託実験は、総数何件か。
  それぞれにつき、件名と委託企業等を明らかにされたい。
二 右の委託実験を実施するに当たり、直接携わつた実験室スタッフの氏名、地位、大学から受けた給与、教室・講座からの手当等(いずれも月額)、平均勤務時間その他の労働条件を明らかにされたい。
三 同大同教室同講座が、昭和四十八年度から昭和五十五年度にいたる間、農薬、医薬、化成品等及びそれらの原材料の毒性試験の実施研究機関として名を連ねた報告件数は、総数どれ程か。
  所管省庁別に、件名及び委託企業等の名を明らかにされたい。
四 以下に掲げる委託実験各々について、実施期間(所要期間)、実施場所、担当スタッフの氏名、地位及び使用実験動物の種類・系統、頭数、購入先並びに実験費用(請求額と受領額)を明らかにされたい。
 1 昭和四十九年七月一日付報告「染料PY−5110の経口毒性試験」(三菱化成工業株式会社から委託)
 2 同年同月同日付報告「染料Diaresir Yellow HLの毒性試験」(同社から委託)
 3 同年同月同日付報告「染料Dearesir Orange HSの経口毒性試験」(同社から委託)
 4 昭和四十九年九月十二日付報告「除草剤SK−23の吸収排泄試験」(昭和電工株式会社から委託)
 5 同年同月同日付報告「除草剤SK−41に関する急性毒性試験」(同社から委託)
 6 昭和五十年五月十九日付報告「除草剤ダクタール急性毒性試験」(昭和ダイヤモンド化学株式会社から委託)
 7 昭和五十年八月(日付不詳)付報告「有機錫化合物Octyl−tin Mercaptide(メルカプトオクチル錫)n−(C8H17)2・Sn・Sのウサギ経皮吸収毒性試験による血清LAP(Leucine amino−peptidase)活性値の変化」(積水化学工業株式会社から委託)
 8 昭和五十一年一月(日付不詳)付報告「光硬化性樹脂材料PM−215に関する経皮投与亜急性毒性試験」(昭和電工株式会社から委託)
 9 昭和五十年一月(日付不詳)付報告「ジクロロマレイン酸の経口毒性試験」(三菱化成工業株式会社から委託)

 右質問する。





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