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昭和五十七年八月十九日提出
質問第二五号

 国鉄長野駅前の国有財産に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和五十七年八月十九日

提出者  林 百郎

          衆議院議長 福田 一 殿




国鉄長野駅前の国有財産に関する質問主意書


 国鉄長野駅周辺の近代化と整備を目的とした「長野大通り建設計画」が昭和四十年八月、「長野市駅前区画整理事業」が昭和四十三年二月にそれぞれ策定され、長野市が中心となつて事業が進められてきた。
 ところが、この区画整理事業に関する市川勘一氏(計画策定当時長野市議会副議長)所有の土地をめぐり、さまざまな疑惑が取りざたされており、その中の一つとして、元総理庁が長野市に道路敷地として無償貸与しているという土地が、隣接する民有地との境界が不明確なため、登記簿上の面積より大幅に少なくなつていた疑いが濃厚となつている。
 現在、区画整理事業を進めるうえで、隣接する民有地に対する補償問題をきつかけとして、長野市議会や長野県議会も調査をするなど、真相究明は緊急の課題である。
 従つて、次の事項について質問する。

一 国が長野市に貸与したとされる長野市大字鶴賀字高畑八二三ノ一〇、長野市道南千歳通りと駅前広場に接する総理庁名義の土地五百十九・九平方メートルは、いつ、どのような理由、条件で貸与したものであるのか。
二 市川氏所有地(同市高畑八二三ノ一)は、公簿上八百四十七・九九平方メートルであるが、昭和四十三年に区画整理事業のため長野市が実施した実測では、四十七パーセント増の千二百四十八平方メートルとされており、隣接する総理庁名義の土地を、市川氏が食い込んで使用していた疑いが持たれている。
  そうだとすれば、管理不徹底のため国有地が減つたことになる。このことについて、政府の見解を明らかにするとともに、総理庁名義の土地の所在を明らかにされたい。
三 総理庁名義の土地について財産上の管理権を持つ長野県は、これまで市川氏所有の土地との間に境界を確認することを行わず、管理上の責任を十分果たしてこなかつたことが明らかとなつているが、国有財産の管理について、国の監督責任を明らかにされたい。

 右質問する。





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