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昭和六十二年九月八日提出
質問第二八号

 国立精神・神経センター国府台病院の運営に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和六十二年九月八日

提出者  森田景一

          衆議院議長 原 健三郎 殿




国立精神・神経センター国府台病院の運営に関する質問主意書


 国立国府台病院は、政府の国立病院再編成方針に基づいて、昭和六十二年四月から国立精神・神経センター国府台病院と名称を変更した。国立国府台病院は地域医療の基幹として、特に千葉県市川市方面の医療に大きく貢献してきたところである。
 従つて、精神・神経センターに名称を変更したとはいえ、地元においては、将来にわたつて地域医療の基幹病院として存続されることを強く望んでいるところである。
 しかしながら、現在の病院運営については、かなり不明朗な点も多く、このままでは国立病院としての責任ある医療が継続できるのかどうか、大いに危惧されている。よつて同病院の運営を健全な状態に戻すことが急務である。
 以下、具体的に質問する。

一 正規の職員以外の看護職員(賃金職員)に対する給与について
  国府台病院はベッド数六百五十床、医師四十九人、看護婦・准看護婦二百二十人、ほかに臨時採用の看護婦・准看護婦が十九人、看護助手が十三人いる。この臨時採用看護職員に対し、厚生省は実労働日数に応じて給与を支払うよう指導しているにもかかわらず、同病院では、実際には休暇をとつているにもかかわらず、一律二十五日間の勤務をしたことにして支払つていたことが、本年、千葉県議会で明らかにされた。国で定めた同病院の看護職員定員は二百二十二人であるが、人口過密地区の総合病院であるため、入院患者数五百七十九人、外来患者数六百五十八人(六十一年十二月現在)と、定員内の看護職員だけでは対応できないため、前記の賃金職員採用の優遇措置をとつたものと思われる。しかし、このような優遇措置(いわゆるヤミ給与)をとらざるを得なかつたことは、現場の状況を把握しないで定員を押し付けている厚生省にも問題があると同時に、他の国立病院においても同様の問題を抱えていることが危惧される。
 これらの現況と改善策について明らかにされたい。
二 入院患者負担の付添看護について
  基準看護の承認を受けている病院の付添いについては、「患者の病状等により医師の許可を得て家族等が付き添うことは差支えないが、その病院の看護業務を代替したり、看護力を補充したりするものであつてはならない。また、これらの業務を職業とするいわゆる付添婦の院内受入れは厳に慎まなければならない。」とされている。しかるに国立国府台病院では、付添看護に違反ありとして、千葉県から一般病棟基準看護の取消処分を受けている。
  基準看護の指定があるか否かは病院経営にとつて重大な問題であり、管理者の責任もまた問われなければならない。各病棟の看護婦の配置状況は単純に入院患者数とそれに対する看護婦の数をそろえればいいというのではなく、看護の濃度、人的必要量を勘案し、適切な管理が行われなければならない。管理者が監査の時だけ帳尻合わせをしているといわれることのないよう責任ある病床管理を行うべきであると考えるが、これらの点について明確にされたい。
三 勤務医師の民間病院兼務について
  特別の理由がない限り、国立病院勤務の医師は国家公務員として他の民間病院との兼務は禁止されているはずである。国立国府台病院の医師のほとんどの方はこの原則を守つて誠実に勤務しているが、ごく一部の心ない医師がこの原則を無視して民間病院に医師としてアルバイトをしている事実がある。こうした一部の医師の不心得な行為が、他の真面目な医療従事者の勤務意欲を著しく阻害していることは否めない。こうした例は単に国府台病院だけのことであるのか、他の国立病院にも類似の問題があるのかどうか明らかにされたい。

 右質問する。





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