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昭和六十二年九月十七日提出
質問第三五号

 新石垣空港に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和六十二年九月十七日

提出者  菅 直人

          衆議院議長 原 健三郎 殿




新石垣空港に関する質問主意書


 沖縄県石垣島に建設が予定されている新石垣空港についてお尋ねしたい。
 新石垣空港の建設は去る昭和五十七年三月、第三種空港として運輸省から認可されている。だが周辺海域はアオサンゴを中心とした貴重なサンゴの大群落があり、その保全を望む声はより大きくなつている。空港建設に伴う直接の利害関係にある地元白保地区住民の反対も根強いと聞いている。
 このように計画案そのものに多くの問題点があると考えられるので、以下具体的にいくつかの点について質問する。

一 新石垣空港建設のため昭和五十五年から六十一年まで予算化された二十七億円ほとんど予算執行されていない。この点については運輸省はどの様に考えているのか。計画全体の抜本的見直しは考えていないのか。
二 沖縄県知事と運輸省、環境庁、沖縄開発庁の各事務次官による会談が今年八月ごろもたれたとの報道があつたが事実か。事実であるならば、会談の日時、参加者名、話し合われた内容、確認された事項を伺いたい。
三 この会談で新石垣空港をアオサンゴの保護という立場から、滑走路の長さを当初計画の二千五百メートルから南側五百メートルを削つて二千メートルに縮小する計画変更が事業者の沖縄県知事から提案されたとの新聞報道があるが、これは事実か。
四 事業者である沖縄県から政府機関に対し、新石垣空港建設計画変更の正式な申請手続きは既にあつたのか。
五 新石垣空港計画案が変更(滑走路二千五百メートルから二千メートル)される場合、当初計画案に示された旅客数、輸送貨物量等が変更になると思われるが、具体的な内容を示されたい。また当初ジャンボジェット機が就航すると聞いていたが、その当初計画に変わりはないか。就航できない場合はどんな代替機種を就航させるのか。
六 新石垣空港計画案が変更される場合、建設計画上、海面埋立てが不用となる南側五百メートルの公有水面の漁業権は八重山漁業協同組合に返還されるのか。返還される場合、補償金の扱いはどうなるのか。
七 新石垣空港計画案の滑走路が五百メートル縮小された場合、その後北側五百メートルの延長計画はあるのか。それとも将来にわたり二千メートルでゆく予定なのか。
八 滑走路が二千メートルの空港ならば、現石垣空港の延長で十分可能と考えるがどうか。
九 北側への延長計画があるならば環境影響評価は二千メートル空港建設時にやるのか、あるいは延長建設時にやるのか。
十 たとえ南側五百メートルが縮小されても、残りの建設予定海域に多くの種類の貴重なサンゴが生息しているが、これらの保全についてどう考えるか。
十一 新石垣空港建設予定地の白保住民の生活は、サンゴと共生する様々な魚や海藻の援助によつて成り立つている。たとえ南側五百メートルが縮小されても新空港建設は、こうした白保住民の永年の生活に決定的な打撃を与えることになると思うが、どう考えるか。
十二 昭和五十九年八月二十九日に環境影響評価の実施について閣議決定された。それを受けて建設省所管事業に係る環境影響評価の実施について、昭和六十年六月六日、次の様な建設省建設経済局長通達を各都道府県知事(事業者)に通知したと聞いている。
  「事業者は、飛行場の設置及びその施設の変更により生じた著しい環境変化に対して改めて環境影響評価準備書作成及び縦覧をやらなければならない」
  新石垣空港の滑走路の南側五百メートル縮小変更計画の場合、これに該当すると考えるがどうか。

 右質問する。





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