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平成二年十一月七日提出質問第八号
即位の礼、大嘗祭に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
平成二年十一月七日
提出者 小森※(注)邦
衆議院議長 櫻内義雄 殿
即位の礼、大嘗祭に関する質問主意書
一九九〇年十一月にとり行われる即位の礼、大嘗祭は日本国憲法施行後、はじめての此の種の儀式であることに鑑み、象徴天皇の性格にふさわしい内容と形式によるものかどうか、強く国民の知りたいところと考える。
従って、次の事項について質問する。
二 大嘗祭の意義づけについては、皇室の即位の礼にともなう伝統行事だとの説明があるようですが、戦前の国定教科書によると、「大神と天皇とが御一體におなりあそばす御神事であって、わが大日本が神の国であることを明らかにするもの」とあります。今回の大嘗祭では、その意義づけを明確に否定することができますか。できるとすれば、従来の大嘗祭の形式、内容の何がどう変わったからでしょうか。
三 「神座」とも「寝座」とも言われるベッドのようなものが、大嘗祭の式場には拵えていると伝えられるが、存在するとすれば何に使われるものでしょうか。新天皇はこの「寝座」で「真床追衾」にくるまり、共寝者も想定した「模擬共寝」も伝えられていますが、そのような説はあやまりでしょうか。
四 式場内陣に采女(うねめ)と呼ばれる女性二人が入るそうですが、この采女二人はどのような役割を行うものでしょうか。
五 相当額の国費を使うこの儀式は「信教の自由」の憲法精神に違背するの声もあります。新しい時代と象徴天皇制にふさわしく、悠紀殿、主基殿内の秘儀とされているものを、主権者たる国民に公開されるべきではありませんか。
右質問する。