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平成六年六月十七 日提出
質問第一二号

総合農協の合併に関する質問主意書

提出者  秋葉忠利




総合農協の合併に関する質問主意書


 全国の総合農協では、農業協同組合合併助成法に基づき、全国農業協同組合中央会及び各県農業協同組合中央会の指導で広域合併が進められているが、合併をめぐる労使問題の取扱いについて疑問があるので、次のとおり質問する。
 合併をめぐる労使問題について

一 農協法第六六条によると、「合併設立委員が共同して定款を作成する」と規定しているが、合併関係農協に在籍する職員の身分及び雇用・労働諸条件は、合併研究委員会及び合併推進委員会、合併設立委員会でどのように協議され、合併経営計画に記述されるのか。
二 商法第一〇三条及び農協法第六八条によると、「合併後存続する組合または合併により設立した組合は、合併によって消滅した組合の権利義務を継承する」と規定しているが、これは労使問題にも適用されるのか。
三 農協法第六五条、第六六条、第六七条の規定に基づき設立された合併農協が、労基法第八九条に従い作成した就業規則が、商法第一〇三条及び農協法第六八条に基づき、合併農協に包括継承された旧合併関係農協の労働契約、就業規則、労働協約の内容を下回る場合、労基法第九二条、第九三条の規定に従い、新就業規則の該当部分は無効ではないか。
四 農協法第三二条、第三三条は、理事会の職務及び理事の忠実義務を規定しているが、理事の一部と管理職・職員が結託し、未決定の「給与規程」及び「職員給与支給細則」原案に基づき実務を一方的に先行させ、直近の給与支払いの際に未払い賃金が発生し、該当者・職員から理事会で決定された「給与規程」及び「職員給与支給細則」に従って、未払い賃金の請求をされた場合、その責任の所在は誰か。
五 農協法第三五条は定款・規約・規程・議事録等について、組合員及び組合の債権者に閲覧権を保障しているが、該当者・本人が理事会の議事録閲覧請求に対して、一ヵ月、三ヵ月、六ヵ月を経過しても議事録の未整理を理由に閲覧を認めない場合、その行為は妥当か。
  また、議事録閲覧の妥当な整理期間は何日ぐらいか。
六 農協法第三二条に定める理事会で協議決定していない事項について、代表理事組合長の記名押印した辞令様式をもって、合併一年後に旧合併農協の退職金規程及び内規に基づき、対象者・全職員を組合都合による退職扱いと仮定し、「功績報酬」の名目で総額一億数千万円の労働債権を対象者・本人宛に確定した場合、この行為は違法ではないか。
七 農協法第九三条は、行政庁の監視的監督作用について規定しているが、県地方労働委員会の勧告及び斡旋案を労使双方が受諾した案件について、使用者が労働協約の失効を理由に一方的に給与規程の改正・退職金規程の制定を強行実施し、労使関係が最悪の事態に至った場合、農協事業の正常化と安定のために、地方自治法に基づく指揮監督は可能か。
八 労基法第一一条は賃金の定義を規定し、昭和二四年六月一〇日付の労働省労働基準局長通達は、「社会保険料の本人負担分を使用者が労働者に代わって支給する場合の補助金は、労基法第一一条に規定する賃金である」と照会者に回答しているが、この解釈でよいか。
九 労組法第一六条は労働協約の法的効力を規定しているが、使用者が労使協議を一切行わずに一方的に労働協約の破棄を労働組合に通告し、労働協約の失効を理由に直近の給与支払いの際、賃金カットを行った場合、その行為は法的に有効か。

 右質問する。





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