衆議院

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平成六年十二月八日提出
質問第八号

返還ガラス固化体の仕様と貯蔵管理に関する質問主意書

提出者  今村 修




返還ガラス固化体の仕様と貯蔵管理に関する質問主意書


 来年、フランス核燃料会社(以下「COGEMA」という。)から再処理によって生じた高レベル廃棄物であるガラス固化体が返還され、青森県六ヶ所村で貯蔵管理される計画になっている。しかし、青森県民には貯蔵管理と言っても、なし崩し的に処分地又は半永久貯蔵管理地になるのではないかとの危惧がある。青森県が処分地又は半永久貯蔵管理地とならないための確約、保証についての質問を次のとおりにする。

 平成六年一一月一六日付青むつ第五〇一号「高レベル放射性廃棄物の最終的な処分について(照会)」に対して、平成六年一一月一九日付6原第一四八号「高レベル放射性廃棄物の最終的な処分について(回答)」(以下「回答書」という。)で回答をしている。
一 「回答書」の性格について
 1 この「回答書」は、「青森県を処分予定地に選定しない」、「管理期間三〇年間から五〇年間で搬出する」ことを約束した国の確約書又は保証書になるのか。
 2 「回答書」は、国、電気事業者、日本原燃、実施主体のいずれかに対して強制力、拘束力を持つものなのか。何を確約・保証し、何を強制・拘束するものなのか。
 3 確約、保証、強制、拘束するものであるとすれば、その根拠は何か。
 4 確約書・保証書でもなく、強制力・拘束力もないとすれば「回答書」は青森県にとって「青森県を処分予定地に選定しない」、「管理期間三〇年間から五〇年間で搬出する」ことを約束したことにはならないということで良いか。
二 処分予定地の「選定」と処分地の「決定」について
  「回答書」によれば、処分事業の実施主体により処分予定地の選定がされる。処分予定地の選定は、地元の了承なしに行われることはないとある。
  処分予定地の「選定」は実施主体により選定されるが、処分地が適切か否かの「決定」には、国家事業でもあり、安全審査を必要とすることから科学技術庁の「許認可」が必要とされるはずである。
 1 回答書に『このような状況においては、青森県が高レベル放射性廃棄物の処分地に選定されることはありません。』とある。
  @ このような状況とは、どういう状況を言うのか。また、状況が変われば選定されることもあるということか。
  A 『青森県が処分地に選定されることはありません。』と言うことは、科学技術庁が青森県は処分地に選定されないことを「確約」又は「保証」したということなのか。
 2 処分予定地の選定には、科学技術庁の意向、意志が事業実施主体に反映され強制力・拘束力を持つのか。それとも処分予定地の選定は、処分事業実施主体のみによって選定されるのか。
 3 処分予定地の選定が地元の了承なしには行われないとするならば、青森県以外の都道府県、市区町村が拒否した場合には、選定不可能という事態もあり得る。この場合どうするのか。
   行き先のないガラス固化体は、青森県での貯蔵管理が延長されることになるのではないか。ならないという保証はあるのか。
 4 処分予定地の「選定」に科学技術庁は関与しなくとも、処分地の「決定」には科学技術庁の許認可権が生ずるはずであるから、科学技術庁は「青森県を処分地に決定しない、許可しない」という「確約」又は「保証」はできるはずである。できないとすればその理由は何か。
三 管理期間について
  回答書には『…管理期間は三〇年間から五〇年間とされ、管理終了時点では、電気事業者が最終的な処分に向けて搬出することとしています。科学技術庁としては、・・・管理期間の終了時点でガラス固化体が当該施設より搬出されるよう指導していく所存です。』とある。
 1 管理期間が三〇年間から五〇年間と決められたのは、いつ、どこで、どのように、誰によって決定されたのか。
 2 貯蔵管理期間が三〇年間から五〇年間とする根拠は何か。ガラス固化体の何がどうなると管理期間が終了するのか。
 3 ガラス固化体の発熱量が三〇年から五〇年すれば、処分可能な発熱量になるので管理期間を三〇年間から五〇年間としたとのことだが、発熱量が基準となるとすれば
  @ COGEMAからの受け入れガラス固化体の最大発熱量はいくらか。五〇年後の発熱量はいくらか。
  A 受け入れガラス固化体の最小発熱量はいくらか。三〇年後の発熱量はいくらか。
    この数値は、いつ、どのようにして、誰によって決められたのか。
  B ガラス固化体の発熱量が、いくらになったら管理期間終了なのか。
    この数値は、いつ、どのようにして、誰によって決められたのか。
  C 最終的な処分をするガラス固化体の発熱量はいくらか。
    この数値は、いつ、どのようにして、誰によって決められたのか。
 4 基準となるものが発熱量でないとすれば、何が基準となるのか。
   その基準となるものは受け入れ時の最大数値がいくらで、五〇年後にはいくらになるのか。また、受け入れ時の最小数値がいくらで、三〇年後にはいくらになるのか。
 5 基準となるものの管理期間終了時点の数値はいくらか。また、基準となるものの数値がいくらになった時に最終的な処分をするのか。
   これらの数値は、いつ、どのようにして、誰によって決められたのか。
 6 管理期間の終了時点でガラス固化体が当該施設より搬出されるよう「指導する」とのことだが
  @ 管理期間が三〇年間から五〇年間だと電気事業者に「指導できる」法的根拠は何か。法的な根拠がないとすれば、何を根拠に指導するのか。
  A 科学技術庁が電気事業者に、ガラス固化体の搬出を「指導できる」法的根拠は何か。法的な根拠がないとすれば、何を根拠に指導するのか。
  B 管理期間は五〇年以内だと、いつ、どのようにして、誰が決めたのか。
  C 管理期間が受け入れ後、五〇年を超えることはないのか。またこの保証は誰ができるのか、するのか。
  D 管理期間終了後、ガラス固化体を施設から搬出することを保証できるのは誰か。
  E 「施設から搬出されるよう指導していく」を「青森県から搬出されるよう指導していく」と解釈して良いか。解釈できなければ、その理由は何か。
四 返還ガラス固化体の仕様について
 1 COGEMAが一九八六年、電気事業者に提示したガラス固化体の仕様について
  @ 返還されるガラス固化体は、全て提示された仕様の数値範囲内になるように製造されたものか。
  A 提示された仕様は、ガラス固化体製造時の仕様か。返還時の仕様か。
  B 提示された仕様には、温度管理、混合化、注入温度、キャニスターの材質、厚みなど製造工程管理上の限度数値が明記されているのか。されていれば、温度管理、混合化、注入温度、キャニスターの
    厚みなどはいくらか。
  C 明記されていない場合、製造工程に関する管理上の数値は何も書いていないのか。
  D 返還される全てのガラス固化体のキャニスターの材質は、〇・一%以下の低炭素鋼のものか。
  E 返還される全てのガラス固化体のキャニスターの材料には、SUH309ステンレス鋼相当のものか、それともSUS304L相当のもののどちらを使用しているのか。
  F 提示された仕様に示された核種放射能濃度、発熱量、放射線量などの数値は、返還される全てのガラス固化体の最大数値なのか。最大数値でないとすれば何か。
  G 提示された仕様に基づいて製造されるガラス固化体は、九段重ねて最低五〇年以上の安全性と健全性がCOGEMAによって保証されているのか。また、五〇年以上の安全性と健全性の実証試験はいつ、どこで行われたのか。
  H 返還されるガラス固化体を九段重ねて最低五〇年以上の安全性と健全性をCOGEMAが保証していないときは、誰が保証しているのか。
  I 提示された仕様の最大発熱量及び最小発熱量はいくらか。
 2 返還されるガラス固化体の製造について
  @ 電気事業者は、ビュー・ベリタスとどのような委託契約を結んでいるのか。
  A ビュー・ベリタスは、提示された仕様数値内にガラス固化体が製造されていることを保証するのか。
  B 提示された仕様どおりにガラス固化体が製造されていることは、ビューロ・ベリタスの「適合書」によって保証されるのか。
  C 「適合書」は何によって保証されるのか。フランス政府が保証しているのか。
  D 日本政府は「適合書」を「保証書」として承認しているのか。又は承認するつもりか。
  E COGEMAから返還される全てのガラス固化体の最大発熱量はいくらか。
  F 返還されるガラス固化体二八本の製造年月日、発熱量はそれぞれいくらか。
  G 返還されるガラス固化体二八本、それぞれの高レベル廃棄物成分の量は何%か。
  H 返還されるガラス固化体二八本を輸送容器に入れたとき、容器表面、一及び二メートル離れた地点でのガンマ及び中性子線それぞれの線量率はいくらか。

 右質問する。



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