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平成七年六月二日提出
質問第六号

細川内ダム建設計画に関する質問主意書

提出者  草川昭三




細川内ダム建設計画に関する質問主意書


 現在全国に約三百のダム建設プロジェクトがあるという。しかしその多くは三十年から四十年前に計画されたもので、この間、国民の大型公共事業への認識や自然環境に対する意識が変化し、計画見直しを求める声もある。よって以下の質問をする。

一 現時点において見込まれる徳島県の那賀川流域に建設を計画している細川内ダムの完成に要する総事業費を明らかにされたい。
二 細川内ダムに対し、ダム建設予定地にあたる木頭村議会は建設計画が表面化した二十三年前から、十回にわたって建設反対関連の決議を行っていると聞くが、事実か。
三 現在も木頭村長及び木頭村議会は、ダム建設反対の態度をとっているというが、二十年以上にわたりダム建設を反対している理由は何か。
四 建設省や徳島県は木頭村長や同村議会の反対を押し切って、ダム水没予定者のための生活相談と称して「ダム相談連絡所」「生活相談所準備所」を設置したというが事実か。またこれまでに同所に寄せられた相談件数をそれぞれ明らかにされたい。
五 建設省は細川内ダム建設計画で、昭和四十七年度から平成四年度まで実施調査費を、平成五年度からは建設事業費を計上しているが、各年度予算の執行状況を使途別に詳細かつ具体的に明らかにされたい。またこれまでに執行された同ダム建設計画に関連する予算の総額を明らかにされたい。
六 建設省細川内ダム工事事務所の人員、予算規模及び詳細な使途別予算執行状況、詳細かつ具体的な業務内容を各年度ごとに明らかにされたい。
七 木頭村は昭和五十一年九月の台風十七号で、山腹崩壊など多大な被害を受けたと聞く。なかでも、九月十一日に同村日早で観測された一=四ミリの雨量は、一日の降水量としては日本記録になっている。そこでこの台風によって那賀川下流地域で発生した河川の氾濫による被害状況を明らかにされたい。
八 那賀川から取水された農業用水と工業用水の量を、昭和四十七年から現在までそれぞれ年度ごとに明らかにされたい。
九 四国四県における電力の消費量を昭和四十七年から現在まで年度ごとに明らかにされたい。また昭和四十七年からこれまでに四国四県向けの電力が著しく供給不足に陥ったことがあれば詳細に説明されたい。
十 昭和四十三年に完成した那賀川流域の小見野々ダムの計画段階での堆砂見込み量と現在までの堆砂実績量を明らかにされたい。
十一 那賀川流域の久井谷で発生した地盤崩落はブナ皆伐と杉植生に原因があるとの指摘があるが承知しているか。
十二 徳島県と高知県をつなく幹線道路である国道一九五号線のうち、木頭村の折宇と西宇の間、約四キロメートルは一車線である。とくに、同村折宇石畳上は道幅三メートル十五センチメートルとなっており、以下、折宇石畳下の二メートル六十五センチメートル、同二メートル八十センチメートル、栩谷口下の二メートル八十センチメートル、白瀬の三メートル十五センチメートルなど、国道とは思えない狭さである。自動車のすれ違いが困難なため、村は繰返し拡幅工事の要求をしているが、国はダムの水没予定区間であることを理由に拒否し続けている。同区間の一部は村の費用負担ですれ違いのための退避場所を設置しているが、建設省はたとえ通行の安全上問題があっても、今後とも同区間の改良工事を行うつもりはないのかどうか、見解を明らかにされたい。
十三 五十嵐官房長官は、大規模公共事業計画を進めるにあたって、その妥当性を審査する第三者機関の設置を提案しているが、その後の進捗状況を明らかにされたい。

 右質問する。





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