質問本文情報
平成十年十二月十四日提出質問第一二号
未成年者の喫煙防止に関する質問主意書
提出者 山本孝史
未成年者の喫煙防止に関する質問主意書
去る十一月二十七日に受領した内閣衆質一四三第二七号の答弁書(以下、答弁書という)によれば、大蔵省及びたばこ業界は、たばこ自動販売機の設置について未成年者喫煙防止に配慮していると答弁している。
しかし、実態は野放し状態で、未成年者の喫煙防止施策について実効ある施策が行われているとは到底考えられない。
次代を担う青少年の健全育成の観点から、喫煙防止について政府のより一層実効性のある真摯な取り組みを求めるため、以下質問する。
(一) 自動販売機が店舗に併設されていても、店舗が休日の場合や営業時間外は「未成年者喫煙防止の観点から十分な管理、監督が期し難い」ことは明らかである。しかし、そのような場合でも自動販売機でたばこが売られ、未成年者が自由にたばこを購入できる状況である。
店舗が休日や営業時間外の場合、自動販売機の管理、監督について、大蔵省は未成年者の喫煙防止の観点からどのように管理、監督すべきものと考えているのか答えよ。
(二) 答弁書では「今後ともかかる施策を徹底してまいりたい」と答弁している。では、未成年者喫煙防止施策の徹底を具体的にどのように行うのか、詳しく例をあげて答弁せよ。
(三) 屋外のたばこ自動販売機の販売時間の自主規制時間帯が午後十一時から午前五時までとなっている客観的理由は何か。大蔵省並びに関係者の認識を伺う。
(四) 大蔵省のいうさまざまな施策は、未成年者喫煙防止に実効性のあるものと本当に認識しているのか、答えよ。
二 答弁書では、「未成年者喫煙防止に配慮するため、(中略)製造たばこに係る広告を行う際に未成年者を対象とした広告を行わないこととする等の指針を示す」(以下、指針という)とある。
(一) 指針の「未成年者を対象とした広告」とは、具体的にはどのような広告を示すのか詳しく答えよ。
(二) 未成年者も多数参加するロックコンサート、スポーツイベント、モーターレースなどでもたばこ広告は多く見られる。また、たばこ会社を冠スポンサーとしたそのようなイベントも多数ある。このようなイベントには未成年者は参加しないという理解か。認識を伺う。
(三) このようなイベントに未成年者が多数参加し、その放送を見るという実態と指針との間には大きなかい離がある。これを大蔵省はどう理解し、どう説明するのか答えよ。
(四) 日本放送協会の放送において、スポーツ、コンサートなどのイベント放送の際に、たばこ広告が放映されることがある。未成年者の喫煙防止の観点から、このような状況を郵政省と日本放送協会はどう認識しているか。
また、未成年者への影響を考慮し、たばこ広告を一切放映しない努力をすべきではないか。両者の認識を伺う。
三 答弁書では「大蔵省としても、未成年者喫煙防止は重要な課題であると認識し」「基本的には家庭教育を始めとする関係各方面による協力が不可欠であることにかんがみ、関係各方面との連携の強化に努めてまいりたい」とある。
(一) 「関係各方面」とは具体的にはどのような組織を想定しているのか。具体的に列挙して答えよ。
(二) 「連携の強化に努める」とのことだが、具体的にどのような連携を、いつをめどに、どの程度強化に努める所存か、具体的に列挙して答えよ。
(三) 「家庭教育」とはどういう意味か答えよ。また、具体的に家庭教育の協力を得るためにどのような施策を講じるのか答えよ。
右質問する。