衆議院

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昭和二十三年十一月十三日
答弁第二号
(質問の 二)

  内閣衆甲第五二号
     昭和二十三年十一月十三日
内閣総理大臣 吉田 茂

         衆議院議長 松岡駒吉 殿

衆議院議員山口武秀君提出所得税徴收における税務官吏の行爲についての再質問に対し別紙答弁書を送付する。





衆議院議員山口武秀君提出所得税徴收における税務官吏の行爲についての再質問に対する答弁書



一、税務署が所得計算の基準を示唆しているのは、納税者の申告の便宜を考慮し、且つ、適正な課税が行われることを趣旨とするものであつて、各納税者は、個別的実情に即應し、自己の信ずるところにより申告を行つているわけであるから、税務署が、各納税者に一律に基準を強要していると考えることは誤解である。税務官吏が、右のような趣旨で税法を執行することは、税務行政の現状において適当な措置であると考える。

一、農業所得の目安についても、現地税務署においてその判断により、内容の説明を省略している場合があり、又内容にわたつて説明している場合もある。昭和二十三年分の農業所得の目安については、今後その内容の概略について説明をする準備を進めているところである。

一、昭和二十三年八月十二日茨城縣太田税務署長は、本年の七月予定申告に際し、田畑所得標準率を公開されたいという一部の要望に対し、「その当時の状況においては公開することは適当でない。このことは署長の考えでもあり、又上司の意向でもある。」との趣旨の答弁をしている。東京財務局長は、管内の税務署長に対し、口頭で同趣旨の意向を表明しているが、当時の状況においては、相当であると考える。
  なお、前回留保した分に対し、次の通り答弁する。

一、昭和二十三年八月十一日茨城縣麻生税務署直税課長は、「税務署で考えている標準率によつて、農業所得の申告がなされていない場合は、東京財務局の指示をまつて更正することを考えている。標準率で計算した所得によつて更正した場合において異議がある納税者は、審査の請求をすることができる。」との趣旨の説明をしたのであつて、將來の方向について一應の意見を表明したのに止まるのであつて、質問の趣旨はこの一連の言動の断片をとり上げた誤解に基くものと思われる。

一、昭和二十三年八月十一日茨城縣水戸税務署所得税主任は、「申告納税制度は、まだ実施の初期であり、完全無欠に運営されていないという点で、現実の状態は、理想の域には逹していない。税務署が税額を決定して納税者に告知するのと同じような結果になることが、このことを意味する。」という趣旨の説明をし、納税者の申告納税制度に対するより完全な理解と税務官吏のこれに対する一層の努力を必要とするとの見解を述べたのである。質問の趣旨は、この一連の言動の断片をとり上げた誤解に基くものと思われる。
  なお、水戸税務署管内小川町役場税務主任が、一律に基準で計算しない申告書については、これを税務署に送付する労をとらなかつたという事実はない。


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