答弁本文情報
昭和三十年十二月十六日受領答弁第一号
(質問の 一)
内閣衆質第一号
昭和三十年十二月十六日
内閣総理大臣 鳩山一※(注)
衆議院議長 ※(注)谷秀次 殿
衆議院議員助川良※(注)君提出積雪寒冷地帯に対する負担の妥当公正化に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員助川良※(注)君提出積雪寒冷地帯に対する負担の妥当公正化に関する質問に対する答弁書
一 積雪寒冷単作地帯振興臨時措置法(昭和二十六年法律第六十六号)に基いて、積雪寒冷単作地帯農業振興計画を樹立し、当該地帯の農業生産の基礎条件を整備して、農業生産力を高め、経営の安定と生活の改善を図り、この地帯の振興に貢献してきた。
積寒法施行以来の実績の概要を示すと次のごとくである。
地帯の指定
(一) 指定県
北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、新潟県、富山県、石川県、福井県、長野県、鳥取県及び島根県の全区域
岐阜県、滋賀県、京都府、兵庫県、栃木県、群馬県、山梨県、静岡県、愛知県、岡山県、広島県及び山口県の一部の区域
(二) 指定市町村数
四、〇五一 (町村合併により昭和三十年四月一日現在二、〇二八)
(一) 関係事業予算
(二) 事業の進捗度(昭和二十六―三十年度)
イ | 土地改良 | |||
要土地改良面積に対し | 約一八% | |||
積寒五箇年計画に対し | 約三六% | |||
ロ | 水田裏作 | |||
拡張面積 | 約五万町 | |||
積寒五箇年計画に対し | 約四〇% | |||
ハ | 家畜導入 | |||
導入頭数(家畜単位) | 約一七万頭 | |||
積寒五箇年計画に対し | 約七〇% | |||
ニ | 農村振興総合施設 | |||
実施市町村数 | 六〇〇市町村 | |||
積寒五箇年計画に対し | 約五二% |
その額は
である。
産業経済費につき、寒冷補正の適用範囲を拡張することは、この経費の内容上種々技術的な制約が存するので、困難であるが、なお他の地方財政制度とも関連して充分検討いたしたい。
三 固定資産税における農地(田、畑)の平均価格は、全国の平均価格を基礎とし、その七割は都道府県別の前年度平均価格により、その三割は都道府県別の総合指数によつて算定の上各都道府県別の平均価格を算定しているのである。この場合において、総合指数としては田にあつては、気温、霜雪、日照、収穫量、災害、二毛作消費地生産費及び要土地改良水田のそれぞれの指数を、畑にあつては、気温、霜、雪、日照、特殊畑、災害、樹園地、回転率及び消費地をそれぞれ連乗して算出しているのであつて、田にあつては消費地、生産費及び要土地改良水田、畑にあつては特殊畑、樹園地及び消費地の指数以外のものは、すべて積雪寒冷単作の実体をとり入れているものであるということができる。
また家屋の平均価額の算定に当つては、昭和二十九年度までに課税対象となつたものについては、国家公務員寒冷地手当支給区分に従い、五級地一〇%、四級地八%、三級地六%、二級地二%の減価補正をしている。
右答弁する。