答弁本文情報
昭和三十五年五月六日受領答弁第五号
(質問の 五)
内閣衆質三四第五号
昭和三十五年五月六日
内閣総理大臣 岸 信介
衆議院議長 ※(注)※(注)一※(注) 殿
衆議院議員※(注)野三※(注)君提出中国人強制連行殉難者に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員※(注)野三※(注)君提出中国人強制連行殉難者に関する質問に対する答弁書
一 戦時中わが国に渡来した中国人労務者が国際法上捕虜に該当する者であつたか否かについては、当時の詳細な事情が必ずしも判明していないので、いずれとも断定しえない。
二 政府としては戦争末期に起こつたこのような問題について遺憾に存じている。死亡者やその遺骨の調査及び発見した遺骨の慰霊、送還の問題については純粋に人道的な立場から、誠意をもつて処理する所存である。
三 今般日本赤十字社に手交した中国人死歿者名簿は、都道府県を通じ、関係事業場、市町村役場、火葬場、寺院等につきその保管資料、関係者の証言を収集する等八方手をつくして調査を行ない、これらの調査結果を検討し、死亡事実の確認につき一応整理を終えたものである。今後整理を終え次第逐次追加名簿を作成する予定であるが、完了までにはなお日子を要する見込みである。
右答弁する。