衆議院

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昭和三十六年三月二十四日受領
答弁第一二号
(質問の 一二)

  内閣衆質三八第一二号
    昭和三十六年三月二十四日
内閣総理大臣 池田勇人

         衆議院議長 (注)(注)一(注) 殿

衆議院議員田中武夫君提出アメリカの綿製品輸入制限及びギンガム輸出対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員田中武夫君提出アメリカの綿製品輸入制限及びギンガム輸出対策に関する質問に対する答弁書



一 現行の対米綿製品輸出調整措置は、一九五六年当時米国側の独自の一方的輸入制限措置を回避するためとられたものであつて、相当の効果をあげているが実施以来本年をもつて五年を経過し、その間自由な立場にある第三国の対米輸出は著しく増大した反面わが国の輸出は本措置により厳しく制限されたため日本の輸出シエアーは大幅に減退した。その結果現在においてはわが国のみがこのような規制を行なう意義は規制を開始した一九五七年当時に比し著しくうすれたものと考えられる。現行輸出調整措置は五年間実施するとの米政府に対する約束もあり、直ちにこの措置を廃止しわが方独自の規制に切りかえることは妥当でないと考えられるので、最終年度たる本年の規制に当たつてはその内容に合理的な改善を加えて継続する方針を決定した。
  このため、政府としては米国に対し、現行の品目別調整わくの大幅な増加と品目別相互間の振替えを従来よりも弾力的に行ない得るようにすることを強く要求し、米国市場における第三国との自由公正な競争の機会を増大せしめることによつて、わが国のシエアーの回復に努める所存である。

二 日本のみが自主規制を行ない、日本以外の輸出国が自由な立場にあることは、全く不合理であるため、政府としては現行輸出調整措置第五年目のギンガムわくは、日本が再び公正な競争の機会を得るように米国における過去三ヵ年のギンガム総輸入量の年平均五、〇〇〇万平方ヤードまで増わくすることを強力に交渉することとしている。

三 アメリカ政府においてはケネデイ大統領の指示により繊維産業問題を研究するため閣僚級委員会が設けられたので、諸外国からのギンガム等繊維製品輸入の急増に関して関税引上げの意見も当然提示されるものと考えられるが、関税の引上げはその性質上日本のように誠意をもつて自主規制を行なつている国に対しても一率に適用され極めて不公平なる欠点を持つこと、また一九五六年協定締結当時日本側の自主規制措置が実施された場合には、アメリカ側としては新たな対日輸入制限措置を講じないとの了解も存在していることでもあり、おそらくこのような関税引上げは実施されないものと考えられる。

四 業界は、従来のギンガムわく四、〇〇〇万平方ヤードを二、〇〇〇万平方ヤード増加し、六、〇〇〇万平方ヤードにするよう要望している。しかし、過去のギンガム米国側総輸入の実績が一九五七年五、〇三三万平方ヤード、一九五八年五、〇四一万平方ヤード、一九五九年四、三五〇万平方ヤードであつて、この三ヵ年の平均をとつてみた場合においても、また一九六〇年総輸入見込の六、〇〇〇万平方ヤードに対して輸出規制開始前の一九五六年の日本のシエアー九〇%を勘案した場合においても、何れの場合にも五、〇〇〇万平方ヤードの水準にあることおよび最近の米国市場におけるギンガムの市況が不振であること等の事実にかんがみ、政府としては本年の要求わくは従来よりも一、〇〇〇万平方ヤード増加の五、〇〇〇万平方ヤードとすることに決定し、その実現を図るべく最善の努力を払う所存である。
  なお、ギンガムわく未達のおそれがある場合にこれを他の品目に振替輸出することについては、ギンガムが別珍同様特定品目わくで振替えがきかない関係上、従来の了解を改めその振替えを交渉することが必要となるが、それはギンガムわく増加要求の根拠を弱めることとなるので、この際は必要限度の要求を行なうことの方針で、増わくの達成に重点を置きこれを申し出ないこととしたい。

五 最近におけるギンガムの輸出状況に対処し、その値くずれを防止するため、中小企業団体の組織に関する法律に基づく先染織物の生産調整において、本年四 ― 六月には織機一台当たりの月間生産許容限度量を従来より更に一〇%削減する方針である。

 右答弁する。


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