衆議院

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昭和三十九年六月二日受領
答弁第八号
(質問の 八)

  内閣衆質四六第八号
    昭和三十九年六月二日
内閣総理大臣 池田勇人

         衆議院議長 (注)田 中 殿

衆議院議員松平忠久君提出国立小諸療養所の患者の取扱いに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員松平忠久君提出国立小諸療養所の患者の取扱いに関する質問に対する答弁書



一 患者及び患者の家族からの陳情書は拝見したが、主として次の諸点について不満が述べられていた。

(イ) 所長等が患者に不親切である。

(ロ) 精神病患者が増加しており、結核患者は、冷遇されている。

(ハ) 治療が積極的でなく、診療回数が少ない。また院長回診がない。

(ニ) 結核病棟における看護が精神病棟に比較して手薄である。

二 これらについて係官を現地に派遣し、実情調査を行なつた。

 (イ)については、所長は、昭和八年東京大学医学部を卒業後、同愛記念病院、北京大学教授、国立高崎病院、国立熱海病院をへて三十三年六月同療養所長に就任した学究肌の医師であり、自身結核にて療養したことがあり、患者の療養態度については厳格ではあるが結核患者に対しては深い理解を持つている。
    一部の患者がこれを誤解する向きがあつても、患者を拘束し威嚇する等質問主意書にあるような事実はない。

 (ロ)については、同療養所は、定床二四〇を有する結核療養所であつたが、結核患者の減少に伴い入院患者も一〇〇名たらずに減少するに至つたので、地元の要請にこたえ、昭和三十六年十一月五〇床の精神病床を併設し、その後更に三五床を増床し、昭和三十八年四月精神療養所に転換し今日に及んでいるものであるが、療養所内においては結核患者、精神患者の別なく取り扱つており、特に結核患者を冷遇しているような事実はない。

 (ハ)については、昭和三十八年五月以来医師が病欠したことによるものであると考えられるが、その手薄を補なうため、昨年九月以来三回にわたり、国立療養所東京病院から医師を派遣し、今後も同療養所から医師を派遣することとしており、適正な医療の確保に支障のないよう措置しているところである。また所長も毎週金曜日に回診を行なつており、所長回診が他の療養所に比し、少ないということはない。

 (ニ)については、看護婦の定員は、現在三〇名、看護助手六名で、結核病棟に看護婦一四名(内助手三名)精神病棟に看護婦十九名(内助手三名)が配置されている。精神病棟の配員が多いのは二人夜勤制を採用しているためで、結核病棟においても患者五・七人に対し一人の看護力があり、他の施設に劣るということはない。また調査の結果患者の一部に結核病床に空床があるのは、患者に対する取扱いが悪いため、少し快方に向うと退所してしまうことによるものだとする不安な気持があることが解つたが、結核病床に空床が増加してきたことは、同療養所に限らず全国的な傾向であり、患者に対する取扱いが悪いことによるものでないことを十分説明し、その誤解を解くよう努力した。

三 以上のような実情で現在患者の不満は殆んど解消されていると考えるが、患者の取り扱いについては、医療の面はもとより、施設職員との人間関係の面については今後とも十分配慮するよう所長に対し指示したところである。

 右答弁する。


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