衆議院

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昭和五十八年四月十九日受領
答弁第一七号
(質問の 一七)

  内閣衆質九八第一七号
    昭和五十八年四月十九日
内閣総理大臣 中曽根康弘

         衆議院議長 福田 一 殿

衆議院議員(注)長亀次郎君提出在日米軍基地の日本人従業員に対する武器携帯強行措置に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員(注)長亀次郎君提出在日米軍基地の日本人従業員に対する武器携帯強行措置に関する質問に対する答弁書



一、二及び六について

 米軍は、日米地位協定第三条第一項に基づいて施設・区域内において警護のため必要なすべての措置をとることができることとなつており、米軍が必要と判断する場合に「警護のため必要な措置」の一つとして日本人警備員を銃砲等携帯の上、施設・区域内において警護に当たらせることは、日米地位協定上認められるところであり、政府として米側に撤回を求める考えはない。
 嘉手納飛行場については、昭和五十七年末に行われた米軍の監査で昭和五十一年以降同施設・区域の日本人警備員に銃砲を携帯させていないのは警備上適当ではないと判断されたので、昭和五十八年二月から再び日本人警備員に銃砲を携帯させることになつたものと承知している。
 なお、日本人警備員が施設・区域外において銃砲等を携帯し警備に当たるようなことは、日米地位協定の下で当然のこととして認められることではなく、また、米軍は日本人警備員が銃砲等を施設・区域外で携帯することを厳に禁じていると承知している。

三について

1 現在日本人警備員が銃砲を携帯し警備に当たつている施設・区域、携帯している銃砲の種類及び携帯開始の時期は、次のとおりである。
  なお、これらの施設・区域には、昭和五十七年四月一日現在、総数五百五十人の日本人警備員が勤務しているが、このうち、銃砲を携帯している人数を特定することは困難である。

日本人警備員が銃砲を携帯し警備に当たつている施設・区域、携帯している銃砲の種類及び携帯開始の時期


2 昭和二十七年十二月三十日に開催された第三十四回日米合同委員会において、日本人警備員に関する取極を行つたが、その内容は米軍による武装警備員の雇用は米軍が使用中の施設・区域内で必要最小限度にとどめ、武器の使用は日本国刑法第三十六条第一項の正当防衛及び同法第三十七条第一項の緊急避難に該当する事態が発生した場合に限られ、かつ、武器の取扱いに関しては米軍当局が責任をもつて取り締まることになつている。

3 基本労務契約附表I「職務定義書」は、日本人従業員の職務内容を規定したものであり、「警備員」については、一定の勤務箇所に勤務している間、若干の小型武器(連発拳銃、散弾銃、カービン銃)を携帯することもあるとしている。また、「警備員」の行う職務の一つとして、異常を発見したときは必要最小限度の是正措置をとることにも言及している。
  なお、「警備員」が携帯する銃砲の種類については、その職務の性質上、おのずから一定の限度があるものと考える。

四について

1及び2 日本人警備員の行動については、我が国の関係法令が適用される。なお、日本人警備員が携帯している銃砲等を使用することが認められるのは、正当防衛及び緊急避難の場合に限られており、それ以外の場合における銃砲等の使用については、たとえそれが当該警備員の公務の執行中であつても認められていない。

3及び4 日米地位協定の下では、同協定第十八条第五項は、「公務執行中の合衆国軍隊の構成員若しくは被用者の作為若しくは不作為又は合衆国軍隊が法律上責任を有するその他の作為、不作為若しくは事故で、日本国において日本国政府以外の第三者に損害を与えたものから生ずる請求権」について定めており、日本人警備員は、同項の「合衆国軍隊の被用者」に当たると考えられるので、日本人警備員が公務執行中に日本国政府以外の第三者に損害を与えた場合の補償措置は、同項の規定に従つて処理されることとなる。また、万一日本人警備員が公務執行中に災害を被つた場合には、通常労働者災害補償保険法に基づき補償が行われることとなる。
  なお、政府としては、米軍が日本人警備員に銃砲等を携帯の上、施設・区域内において警護に当たらせる場合の安全対策については、慎重に配慮するよう米側に要請してきているところである。

五について

 米軍は、国会の承認を得た日米地位協定第三条第一項に基づいて施設・区域の警護のための必要な措置として日本人警備員に銃砲を携帯させることができるものであり、同項に基づく銃砲の所持は、銃砲刀剣類所持等取締法第三条第一項第一号の「法令に基き職務のため所持する場合」に該当するものと考える。

 右答弁する。


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