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答弁本文情報

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昭和五十九年五月八日受領
答弁第一〇号

  内閣衆質一〇一第一〇号
    昭和五十九年五月八日
内閣総理大臣 中曽根康弘

         衆議院議長 (注)永健司 殿

衆議院議員柴田睦夫君提出国民の請願権問題に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員柴田睦夫君提出国民の請願権問題に関する質問に対する答弁書



一について

 請願法(昭和二十二年法律第十三号)の「官公署」には、国及び地方公共団体の機関のほか、公権力の行使の事務をつかさどる公法人を含むものと考える。

二について

 憲法第十六条の「何人」には、国家公務員、地方公務員及び本邦に在留する外国人も含まれるものと考える。

三について

 憲法第十六条の規定による請願の対象は、一切の国務又は公務に関する事項に及ぶものと考える。

四について

 氏名及び住所を記載した文書であつて、官公署を提出先とし、かつ、請願としての内容を備えたものは、請願書である旨を明示していないものであつても、請願書として扱うべきものと考える。

五及び九について

 請願法に適合する請願書が提出された場合には、各請願事項の関係部署等においてこれを受理し、それぞれ誠実に処理してきているところである。
 なお、行政機関においては、行政相談制度等を通じ行政にかかわる国民の要望等に応じており、国民の請願権の円滑な行使に資しているところである。

六について

 請願書の提出は代理人によるもの又は郵送によるものであつても差し支えないものと考える。

七及び八について

 請願法に適合する請願書の提出があつた場合には、同法第五条の定めるとおりこれを受理し、誠実に処理しなければならないものと考える。

十について

 1 おおむね七百程度の地方公共団体において、請願の処理に関する何らかの規則等を制定していると承知している。

 2 政府は、請願の処理に関する規則等の制定等について地方公共団体に対し特段の指導をしたことはない。

 右答弁する。




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