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答弁本文情報

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平成元年六月二日受領
答弁第二三号

  内閣衆質一一四第二三号
    平成元年六月二日
内閣総理大臣 竹下 登

         衆議院議長 原 健三郎 殿

衆議院議員吉井光照君提出米軍岩国基地沖合移設及び新型ハリアー配備に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員吉井光照君提出米軍岩国基地沖合移設及び新型ハリアー配備に関する質問に対する答弁書



一について

(1) 御指摘のA案は、滑走路を移設することにより飛行場周辺における安全の確保と騒音障害の緩和を図ろうとするものであり、御指摘のB案は、主として北方向への離陸に利用する滑走路を増設することにより飛行場周辺における安全の確保を図り、騒音障害については引き続き住宅防音等の周辺対策を促進することによりその緩和を図ろうとするものである。

(2) 政府は、右のA案及びB案について、介在する諸問題を検討し、実施の見通しを判断するため、今後、おおむね四年間の予定で基本設計及び環境影響調査を行うこととしている。

二の1について

 これまでAV8Bハリアー機(以下「ハリアー機」という。)の墜落、予防着陸等の事故が、我が国で起こったとは承知していない。また、我が国以外での当該機に係る事故の有無等については、政府として承知していない。

二の2について

 個々の米軍機の性能・構造等については、政府としてその詳細について承知する立場にないが、米軍より、ハリアー機は、離着陸安定性確保のための安定システムの改良、空中での不安定防止のコンピューターシステムの採用、翼及びエンジンの改良等各種の改良等がなされている旨の情報を得ている。

二の3について

 平成元年度において、提供施設等整備費予算によりジェット機のエンジン用消音装置の設置に着手することを計画しているところであるが、今般米軍からハリアー機の配備が公表されたので、当該装置を同機のエンジンにも使用できるよう措置することについて検討を進めているところである。
 なお、米軍は、同機の配備までに既存の消音装置によってエンジンテストが可能となるよう所要の措置を講ずることとしていると承知している。

二の4について

 米軍は、沖縄県に所在する施設・区域におけるハリアー機の訓練のため、北部訓練場内安波地区にハリアー・パッドの設置を計画しているが、諸般の事情により、当面、伊江島補助飛行場を整備することとしている。政府としては、米軍の訓練の円滑な実施について、関係住民の理解と協力が得られるよう努力する所存である。

二の5について

 米軍の訓練の具体的内容、計画については米軍の運用に係わる問題であり、政府として承知する立場にないが、岩国飛行場における当該機の訓練は、パイロットの練度維持のための通常訓練であると承知している。
 米軍は個々の航空機の装備についてはコメントしないこととしており、政府として同機がいかなる兵器を有するか等につき確認する立場にない。また、核搭載能力を有することと、現実にこれを装備することとは別個の問題である。いずれにせよ、米軍による核の持込みが行われる場合はすべて事前協議の対象となり、また、核持込みについての事前協議が行われた場合には政府として常にこれを拒否する所存であることは、従来から政府が説明してきたとおりである。政府としては、核の持込みについての事前協議が行われない以上、米国による核持込みがないことについては、何らの疑いも有していない。





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