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平成元年十二月一日受領
答弁第八号

  内閣衆質一一六第八号
    平成元年十二月一日
内閣総理大臣 海部俊樹

         衆議院議長 田村 元 殿

衆議院議員菅直人君提出国鉄清算事業団の資産処分に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員菅直人君提出国鉄清算事業団の資産処分に関する質問に対する答弁書



一のイについて

 日本国有鉄道清算事業団(以下「事業団」という。)の所有する土地(以下「事業団用地」という。)の評価額については、事業団発足時の昭和六十二年度首において公示地価を基礎として七兆七千億円と推計されていたが、昭和六十二年度首から二年間における公示地価の全国平均の上昇率を用い、売却による事業団用地の減少等を勘案して試算すれば、約九兆九千億円となる見込みである。

一のロについて

 事業団の債務の処理の推進に当たっては、事業団用地の早期かつ効果的な処分によって、最終的に残る債務についての国民負担を極力軽減することが必要である。また、土地は実際に処分して初めて債務の処理に充当することができるものであり、地価高騰を期待して事業団用地の処分を遅らせることはできない。

一のハについて

 事業団の債務の処理については、債務が累増している状況にかんがみれば、単年度においても債務の増加を極力抑制する必要がある。

一のニについて

 事業団用地の処分は、その公正さを確保するとともに最終的に残る事業団の債務についての国民負担を極力軽減するため、原則として一般競争入札によることとしているが、実際の処分に当たっては、事前に地方公共団体の意見を聴取し、地方公共団体が現に公用又は公共用の用途に供することが確実と認められる場合には、随意契約により適正な時価で処分することとしている。

一のホ及びへについて

 事業団用地については、昭和六十二年十月十六日の閣議において決定された「緊急土地対策要綱」に沿って、地価が異常に高騰しつつある地域については、一般競争入札による処分の実施を見合わせてきたところであるが、平成元年二月十日の土地対策関係閣僚会議における申合せにより、具体的事例に即して関係省庁間で緊密な連絡、情報交換を行い、かつ、事実上関係地方公共団体と十分調整の上、地価に悪影響を与えないと判断されるものについて、慎重に、順次一般競争入札による処分を実施しているところである。今後とも、地価対策にも十分配慮しつつ、一般競争入札による処分を拡大していきたいと考えている。

二のイについて

 東京都並びに東京都の区及び市からは、事業団用地に関し、公園、道路、住宅等に利用したいとの購入希望がある。

二のロ及びハについて

 事業団用地については、その処分の公正さを確保するとともに最終的に残る事業団の債務についての国民負担を極力軽減するため、一般競争入札による処分を原則としており、随意契約による処分は例外的な処分方法として位置付けてきたものである。しかしながら、地域整備の多様な二ーズに対応して、東京都を始めとして多数の地方公共団体から事業団用地の購入に係る要望が寄せられており、事業団用地の早期かつ効果的な処分を促進する観点からも、随意契約による処分の拡大について検討していきたいと考えている。

三のイについて

 御質問に係る信託においては、信託された土地は、信託銀行が信託期間の終了の際に建物と一括して適切に売却し、その売却益により、信託受益権者は信託受益権の口数に応じて信託の元本を受け取ることになっている。その場合、建物の賃借権は、賃借人と信託銀行から当該建物を購入した者との間において存続することになると考える。

三のロについて

 事業団用地を担保とする抵当証券を発行することは考えていない。

四のイ及びハについて

 旧汐留貨物駅跡地を中心とした汐留地区については、事業団の資産処分審議会において、東京都及び港区の参加も得て、土地利用に関する計画が検討され、平成元年二月に同計画の答申がなされた。現在、この計画を踏まえ、早急に基盤整備、所要の都市計画の決定等が行われるよう努めているところである。

四のロについて

 旧汐留貨物駅跡地の処分の在り方については、同跡地が事業団用地の中でも最も資産価値の高い土地であり、都心に残された貴重な開発空間であることにも配慮しつつ、適切な利用及び処分の方策を検討しているところである。

四のニについて

 旧中央学園跡地については、東京都、住宅・都市整備公団等から全部又は一部の購入希望がある。同跡地については、現在、事業団の資産処分審議会において、東京都及び国分寺市の参加も得て、土地利用に関する計画を検討しているところであり、同計画の答申を受けて適切な処分を行うこととしている。

五について

 JR各社の株式の処分については、昭和六十三年一月二十六日の閣議において決定された「日本国有鉄道清算事業団の債務の償還等に関する基本方針について」において、旅客鉄道株式会社等の経営の動向、市場の動向等を見極めながら、債務の円滑な償還等に配慮し、できる限り早期に適時適切な処分を行うよう努めるものとされている。
 また、事業団が保有するJR各社の株式は、合計で九百十九万株、額面総額で四千五百九十五億円である。
 なお、JR各社の株式の売却収入額については、JR各社の経営の動向、株式市場の動向等に左右されるため、現段階で予測することは困難である。



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