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平成五年三月十九日受領
答弁第二号

  内閣衆質一二六第二号
    平成五年三月十九日
内閣総理大臣 宮澤喜一

         衆議院議長 櫻内義雄 殿

衆議院議員小森(注)邦君提出筆跡鑑定と科学捜査に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員小森(注)邦君提出筆跡鑑定と科学捜査に関する質問に対する答弁書



一について

 犯罪捜査における筆跡鑑定は、一般に、犯人と被疑者の同一性を判断するため、犯人の書いた文字の字画構成、形態、配字等に認められる特徴と被疑者の書いた文字のそれとを厳格に比較することにより行われている。
 筆跡鑑定結果の証拠価値は、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第三百十八条の規定により証拠の証明力が裁判官の自由な判断に委ねられていることから、個々の事案において個別具体的に判断される事柄である。

二について

 筆跡鑑定は、鑑定人の単なる主観ないし「勘」にすぎないものではなく、鑑定人のそれまでの経験の集積と専門的知識に裏付けられた客観的な方法により行われている。
 また、客観的かつ公正な鑑定を確保するため、犯罪捜査規範(昭和三十二年国家公安委員会規則第二号)は、第百八十五条第二項において、捜査のため鑑定を嘱託するに当たっては、鑑定嘱託書中に鑑定人に予断又は偏見を生ぜしめるような事項を記載してはならない旨等を規定しているところである。
 さらに、御指摘のような公的機関を設置することについては、筆跡等の鑑定は民間や大学においても行われており、現状においては、必要がないものと考えている。

三について

 御指摘の早退届及び筆跡関係資料については、現在、東京高等裁判所に再審請求事件が係属中であるので、答弁は差し控えたい。

四について

 筆跡鑑定は、その対象となる筆跡の特徴の同一性を判断するために必要な範囲内で御指摘の事項を含む多角的な観点から厳密に行われているところである。
 御指摘の狭山事件が発生した当時、具体的にどのような筆跡鑑定が行われたかについては、現在、東京高等裁判所に再審請求事件が係属中であるので、答弁は差し控えたい。

五及び六について

 御指摘の筆跡鑑定については、現在、東京高等裁判所に再審請求事件が係属中であるので、答弁は差し控えたい。
 なお、最高裁判所は、昭和五十二年八月九日の上告審決定において、原判決が右筆跡鑑定に客観的な証明力を肯定したのは正当である旨判示しているところである。



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