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平成十年七月十四日受領
答弁第七〇号

  内閣衆質一四二第七〇号
    平成十年七月十四日
内閣総理大臣 橋本(注)太郎

         衆議院議長 伊(注)宗一郎 殿

衆議院議員枝野幸男君提出「薬害エイズ問題」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員枝野幸男君提出「薬害エイズ問題」に関する質問に対する答弁書



一の(一)について

 厚生省においては、昨年八月に行われた厚生大臣と東京HIV訴訟原告団及び大阪HIV訴訟原告団(以下「両原告団」という。)との協議内容や御指摘の議事確認書を踏まえ、昨年十月以来、両原告団との協議を十回以上にわたり行ってきているところであり、議事確認書は有効であると考えている。

一の(二)及び(三)について

 厚生省においては、サリドマイド、スモン、HIV感染のような医薬品による悲惨な被害を再び発生させることのないよう医薬品の安全性及び有効性の確保に最善の努力を重ねていく所存であり、その旨を碑文にも明示したいと考えている。
 しかしながら、医薬品による健康被害は、いかに薬事行政が適正に実施されたとしても、医薬品本来の性質等から不可避的に生じ得るものであり、また、医薬品製造業者や医療機関等の過失等によっても生じ得るものである。したがって、碑に「薬害根絶」の文言を使用することは適当ではないと考えている。

一の(四)について

 碑の設置場所については、厚生省においては、両原告団の「厚生大臣に対する統一要望書(平成九年六月六日)」に「制度を運用する担当者が常に反省と自覚を持つことが不可欠である。碑はそのために建立するものである。」とあるように、何よりも薬事行政に従事する職員の自戒に資するものでなければならないと受け止めており、本年四月十日付けで「碑文の内容等について厚生省の提案に御理解を得られるのであれば、合同庁舎五号館正面玄関周辺の適地とすべく関係方面と調整したい」旨を両原告団に回答し、併せて具体的候補地点も図面で明示しているところである。

一の(五)について

 厚生省においては、本年四月十日付けの厚生省の提案について両原告団の御了解が頂けることを期待しているが、両原告団から更なる協議の申出があれば、担当部局において誠実に対応してまいりたい。

二の(一)について

 御質問の事項については、御指摘の刑事事件の公判において明らかにされるべき事柄であると考えられるので、答弁を差し控えたい。

二の(二)について

 厚生省においては、平成八年に後天性免疫不全症候群AIDSの実態把握に関する研究班(以下「エイズ研究班」という。)等に関する省内調査を行ったところであるが、この調査においては御指摘のエイズ研究班の議事を録音したテープの存在を確認していない。このため、厚生省において現在、当該テープその他エイズ研究班の議事の記録等に関する事項について改めて関係職員に対して必要な調査を行っているところである。

二の(三)について

 個別の証拠物の押収の有無やその内容等については、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第四十七条において、現在及び将来における捜査、公判に対する不当な影響を防止し、関係者の名誉等を保護する上で問題があるとの観点から、公判の開廷前には訴訟関係書類を公にしてはならないことが原則とされているところであり、同条の趣旨に照らして、答弁することは適当でないと考えられるので、答弁は差し控えたい。

三の(一)について

 厚生省においては、御指摘の事務次官、官房長、薬務局長及び医薬安全局長、薬務担当審議官並びに薬務局及び医薬安全局所属の課長及び課長補佐以上の各役職を歴任した者(以下「事務次官経験者等」という。)が、御指摘の平成八年以降、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第百三条第三項の承認を得て製薬企業に再就職した事例は承知していない。
 また、厚生省において把握した限りにおいて、事務次官経験者等が、御指摘の期間に、国家公務員法第百三条第三項の承認を得る必要なく製薬企業に再就職した事例はなく、業界団体並びに医薬品の製造や安全性に関連のある特殊法人(認可法人を含む。)及び公益法人に再就職した事例は、表のとおりである。

再就職した事例

三の(二)について

 厚生省においては、これらの再就職は国家公務員法第百三条の規定又は平成八年五月三十一日に厚生省が発表した製薬企業への再就職の自粛の措置(以下「厚生省の自粛措置」という。)に反していないものと考える。

三の(三)について

 厚生省の自粛措置は、現在も継続中であり、遵守されていると考える。

三の(四)について

 御指摘のような報道がされたことは承知している。

三の(五)について

 厚生省においては、御指摘の再就職については三の(二)についてで述べたとおり、国家公務員法第百三条の規定又は厚生省の自粛措置に反しているとは考えないが、国家公務員の退職及び再就職の在り方については、公務員の採用から退職後までの生涯設計全般を視野に入れて検討すべき課題であることから、現在、政府として、公務員制度全般の見直しの一環として検討を行っているところである。



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