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平成十一年三月五日受領
答弁第一二号

  内閣衆質一四五第一二号
    平成十一年三月五日
内閣総理大臣 小渕恵三

         衆議院議長 伊(注)宗一郎 殿

衆議院議員藤田幸久君提出航空自衛隊の初等練習機の選定過程に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員藤田幸久君提出航空自衛隊の初等練習機の選定過程に関する再質問に対する答弁書



一の1について

 御指摘の入札は機種選定手続と考えられるが、防衛庁において、機種選定手続に入った平成十年四月三十日以前に、現有の初等練習機T ― 3(以下「T ― 3」という。)の後継機のエンジンについて調査を行っていたという事実はない。

一の2について

 御指摘の予算要求とは、T ― 3の後継機のエンジンについての調査を目的とした事業を実施するための経費に係る予算要求と考えられるが、防衛庁においてそのような経費について予算要求を行ったことはない。

一の3について

 御指摘の防衛庁長官の発言は、T ― 3の後継機の機種選定において富士重工業株式会社から提案のあったT ― 3改(以下「T ― 3改」という。)と海上自衛隊のT ― 5との価格差に関して、この価格差が生じた要因の一つとして、同社がその提案書においてT ― 3改の機体価格を算定するに当たり、製造に必要な台数のエンジンすべてを一括発注することを前提に算定することにより価格の低減を図っていたことを承知している旨を答弁したものである。なお、現時点において同社は、これらのエンジンの発注はしていないと承知している。

一の4について

 防衛庁において、航空幕僚監部においてT ― 3の後継機の機種選定業務を担当したすべての者から聴取したところ、御指摘の期間において提案会社に対してIRAN(航空機の機体の整備を一定の間隔で集中して行うことをいう。)方式の採用を口頭又は文書で要請したと回答した者はなく、御指摘のような事実は把握していない。

一の5について

 防衛庁において、航空幕僚監部においてT ― 3の後継機の機種選定業務を担当したすべての者から聴取したところ、御指摘のような助言を行ったと回答した者はなく、御指摘のような事実は把握していない。

一の6について

 防衛庁において、御指摘の装備局及び航空幕僚監部においてT ― 3の後継機の機種選定業務を担当したすべての者から聴取したところ、御指摘のような請託を受けたと回答した者はなく、御指摘のような事実は把握していない。

一の7について

 防衛庁において、航空幕僚監部においてT ― 3の後継機の機種選定業務を担当したすべての者から聴取したところ、これらの者のうち航空幕僚監部防衛部防衛課の幹部職員に対し丸紅株式会社から名古屋空港の展示飛行の案内状が送付されたことは確認したが、宇部空港の展示飛行の案内状が送付されたことは確認できなかった。また、これらの者から聴取したところ、名古屋空港及び宇部空港の展示飛行に、御指摘の私的な見学も含めて、参加していない旨の回答を得たところである。

二の1及び2について

 一般的に、国が行う契約においてその価格の積算内訳を明らかにすることは、その後の契約において国側が不利となることも予測されることから、お尋ねの単位時間当たりの労賃(円/MH)、加工工数及び特別割掛費を含まない製造原価について、お答えすることは差し控えたい。
 また、お尋ねのT ― 5に搭載する官給品の契約における単価については、エンジンが約三千七百七十万円、プロペラ(スピンナを含む。)が約四百四十万円、地上無線機(UHF無線機)が約七百十万円、VHF無線機が約五百十万円、タカン航法装置が約千五百十万円、選択識別装置応答機が約二百七十万円、自動方位測定機が約四百万円及び交話機が約百七十万円である。

二の3及び4について

 お尋ねの製造原価、官給品の価格及びIRANの費用は、富士重工業株式会社が作成したT ― 3改の提案書の内容に関するものと考えられるが、当該提案書には、防衛庁が提案書の内容を機種選定における評価以外のために使用する場合には、同社の事前の許諾を必要とする旨が記載されており、お尋ねの部分については許諾を得られなかったので、答弁を差し控えたい。

二の5について

 御指摘の「型式証明等又はこれと同等の公的承認」は、T ― 3の後継機の候補機種の提案要求書(提案書の記載事項を示した文書)の項目名であると考えられるが、T ― 3の後継機としてT ― 7の呼称で平成十一年度の概算要求に調達経費を計上したT ― 3改について富士重工業株式会社が作成した提案書においては、当該項目について、T ― 3改の原型機であるT ― 3及びその派生型であるT ― 5が防衛庁の部隊使用承認を受けており、T ― 3改と同形態の機体であるKM ― 2D(タンデム)型及びその原型機に当たるKM ― 2D型について航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第十条第一項の耐空証明を受けている旨が記載されている。
 なお、T ― 3改は、航空法第十二条第一項の型式証明及び同法第十条第一項の耐空証明を受けていない。

二の6について

 お尋ねのデータは、富士重工業株式会社が作成したT ― 3改の提案書の内容に関するものと考えられるが、当該提案書には、防衛庁が提案書の内容を機種選定における評価以外のために使用する場合には、同社の事前の許諾を必要とする旨が記載されており、お尋ねの部分については許諾を得られなかったので、答弁を差し控えたい。

二の7について

 T ― 3の後継機としてT ― 7の呼称で平成十一年度の概算要求に調達経費を計上したT ― 3改の御指摘の事項に関するデータについては、富士重工業株式会社が作成したT ― 3改の提案書においては、KM ― 2D(タンデム)型を飛行に供することにより得られたデータが記載されているところである。

二の8について

 T ― 3の後継機の機種選定手続に関し、航空幕僚監部において、提案要求書の作成の実務を担当した者は、作業の責任者とされた装備部長(津曲義光)のほか、人事教育部、防衛部、装備部、技術部及び監察官の各部等の職員であり、また、提案書の評価の実務を担当した者は、作業の責任者とされた防衛部長(吉田正)のほか、監理部、人事教育部、防衛部、装備部、技術部、監察官及び首席衛生官の各部等の職員であり、それぞれの者はその所属する部等の所掌事務の観点から当該作業を担当したものである。

二の9について

 御指摘の疑惑が具体的に何を指すのかは必ずしも明らかではないが、防衛庁においては、先の質問主意書(平成十一年一月二十二日提出質問第三号)及び本再質問主意書において御質問のあった事項については、所要の調査、確認を実施の上答弁したところである。



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