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平成十二年三月十四日受領答弁第八号
内閣衆質一四七第八号
平成十二年三月十四日
衆議院議長 伊※(注)宗一郎 殿
衆議院議員藤田幸久君提出首都高速中央環状王子線に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員藤田幸久君提出首都高速中央環状王子線に関する質問に対する答弁書
一について
首都高速中央環状王子線(以下「中央環状王子線」という。)における板橋ジャンクションから飛鳥山トンネルの東側の坑口までの区間において、下段の道路(以下「下路」という。)で六パーセント勾配となっている部分の長さは、五百メートル(うちトンネル部の長さは二百メートル)である。
なお、同区間において、上段の道路(以下「上路」という。)で六パーセント勾配となっている部分の長さも、五百メートル(うちトンネル部の長さは三十メートル)である。
一についてで述べたとおり、上路及び下路とも、六パーセント勾配となっている部分の長さは、五百メートルであることから、御指摘のように下路を登り部分にしても、自動車からの排出ガス量自体は変わらないものと考えられる。
なお、現在のところ、道路の勾配によって車両からの排出ガス量がどれだけ増加するかについての一般的な予測手法は確立されていない。
首都高速五号池袋線(以下「五号池袋線」という。)は二層構造となっており、上路は都心方向に、下路は大宮方向に進行する自動車に、それぞれ供されている。また、中央環状王子線も二層構造であり、上路は板橋方向に、下路は江北方向に進行する自動車に、それぞれ供される予定である。
中央環状王子線と五号池袋線との南側の連結部分は、昭和六十一年三月の中央環状王子線に係る都市計画決定に基づき、周辺の土地利用への影響を考慮して、上路と上路、下路と下路とを、それぞれ連結するよう設計されたものである。
仮に御指摘のように中央環状王子線の上路及び下路の役割を逆にするならば、中央環状王子線と五号池袋線との南側の連結部分は、上路と下路、下路と上路とを、それぞれ連結しなければならないこととなる。この場合、当該連結部分において、新たに用地を取得する等の必要が生じ、周辺の土地利用に与える影響は大きいものとなる。
また、中央環状王子線においては、五号池袋線との連結部分を含め既に工事が相当程度進ちょくしているところである。
したがって、御指摘のような設計は、設計段階において採用することが困難であったものであり、また、現在においては採用し得ないものである。