質問本文情報
平成十四年五月三十一日提出質問第八七号
池子住宅地区及び海軍補助施設の一部返還等に関する質問主意書
提出者 大石尚子
池子住宅地区及び海軍補助施設の一部返還等に関する質問主意書
逗子市民五万八千人の宝ともいえる緑の環境は、申すまでもなく池子弾薬庫跡地です。約二五年前、市民は弾薬庫から弾薬がなくなることを知り、池子の全面返還を望み、その利用を夢みました。しかしそれは叶わず、池子に米海軍住宅の建設を受け入れるか否かの市民を二分する論争になりました。
緑に代表される素晴しい自然は、恵みを生むものでこそあれ、争いを生むものであって良いはずはありません。そしてこの場所は、三日間横須賀市として軍転法(旧軍港市転換法)の適用を受け、逗子市が独立したとたんに、充分な検討がなされることなく軍転法適用外になってしまった場所でもございます。
一日も早くこの市民ゆかりの宝庫を、市民がその生活の福利に役立てることが可能となるようはかるのが、政治に携わる私たちの役目と考えます。
そこで、次の事項について質問させていただきます。
二 本設小学校の建設は、昭和五九年に逗子市が、池子米軍家族住宅受け入れにあたって国に対して三三項目の要望をまとめた時点では、将来計画に示されていなかった事業です。つまり、本設小学校の建設は、今般新たに追加された新事業であると認識してよろしいでしょうか。
三 本設小学校の建設計画の策定及び実施にあたっては、地元逗子市と充分に協議されるよう要望いたします。その点につき政府の見解をお尋ねいたします。
四 昨年池子米軍家族住宅地区隣接地に開設された逗葉地域医療センターの入口までの進入路は、現在、逗子市と米軍の共同使用になっています。共同使用の場合は米軍側がゲート閉鎖の権限を有しているため、逗子市としては、医療センターという施設の性質上、ぜひ同進入路部分の返還を実現したいという強い要望をもっている旨聞いております。
そこで、政府としても逗葉地域医療センター進入路部分の返還に向けて最大限の努力をしていただきたいと存じます。その点につき政府の見解をお尋ねいたします。
五 池子米軍家族住宅地区南側に位置する四〇〇メートルトラックのある運動場は、昭和五九年に逗子市が国に対して提示した三三項目の要望のうち「スポーツ、レクリエーション施設を建設すること」という項目に沿って建設されたにもかかわらず、逗子市民が自由に利用できないのが現状です。
そこで、政府としても当該運動場の返還に向けて最大限の努力をしていただきたいと存じます。とりあえず、市の施設なみに市民が利用できるようとりはからうべきと考えます。政府の見解をお尋ねいたします。
六 昭和二五年六月、軍転法の賛否を問う住民投票がおこなわれた時点では、逗子市は横須賀市の一部でありましたが、軍転法施行三日後に逗子市が横須賀市から分離独立しました。周知のように、そのため現在逗子市は軍転法の対象から外れています。しかし、軍転法制定の主旨からすれば、横須賀市と一体となって軍港都市として機能していた、そして現在も機能している逗子市も当然に軍転法の対象となるべきだと考えます。その点につき政府の見解をお尋ねいたします。
右質問する。