答弁本文情報
平成十四年六月十一日受領答弁第八七号
内閣衆質一五四第八七号
平成十四年六月十一日
衆議院議長 綿貫民輔 殿
衆議院議員大石尚子君提出池子住宅地区及び海軍補助施設の一部返還等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員大石尚子君提出池子住宅地区及び海軍補助施設の一部返還等に関する質問に対する答弁書
一及び三について
お尋ねの池子住宅地区及び海軍補助施設における本設小学校(以下「本件教育施設」という。)の建設については、我が国に駐留するアメリカ合衆国軍隊(以下「合衆国軍隊」という。)からの要望を受け、鉄筋コンクリート造三階建て延べ約九千八百六十平方メートルの建物の建設を計画しているところである。
本件教育施設の建設については、逗子市の理解と協力を得ることが必要であると考えており、平成十三年六月、同市に建設計画の概要を説明し、現在、逗子市長の理解を得て神奈川県環境影響評価条例(昭和五十五年神奈川県条例第三十六号)に基づく環境影響評価を実施しているところである。
今後とも、本件教育施設の建設について逗子市の理解と協力が得られるよう努めてまいりたい。
昭和五十九年当時においては、本件教育施設の建設は計画されていなかったが、その後、合衆国軍隊から、池子住宅地区及び海軍補助施設に居住する合衆国軍隊の軍人・軍属の児童が横須賀海軍施設内に所在する教育施設への長時間通学を余儀なくされている状態を解消したいとの要望がなされたことを受け、本件教育施設の建設を計画したものである。
池子住宅地区及び海軍補助施設内にある逗葉地域医療センターへの進入路については、平成十四年五月二十七日に逗子市長から横浜防衛施設局長に対し、市道としてその安定的な使用を確保するため、アメリカ合衆国から当該進入路に当たる土地の返還を受けるよう要請があったところである。
今後、当該土地の返還について、合衆国軍隊における当該土地の必要性を確認しつつ、逗子市からの右要請も踏まえ、検討の上、適切に対処してまいりたい。
お尋ねの運動場においては、逗子市と合衆国軍隊との話合いにより、日米友好親善交流の一環として、逗子市民が参加するスポーツ等の交流活動が平成十一年十月から頻繁に行われてきていると承知している。
今後とも、池子住宅地区及び海軍補助施設に係る地域連絡協議会の場における話合い等を通じて、同市民による当該運動場の利用がより容易になるよう適切に対処してまいりたい。
旧軍港市転換法(昭和二十五年法律第二百二十号)(以下「軍転法」という。)第一条に規定する横須賀市とは、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)上の地方公共団体としての横須賀市をいうものと解されることから、逗子市について軍転法の適用はないものと考える。
なお、軍転法は、先の大戦により甚大な被害を受けた旧軍港市を「平和産業港湾都市に転換することにより、平和日本実現の理想達成に寄与すること」を目的としており、戦後五十有余年を経過した今日において、軍転法を改正して、これを新たに逗子市に適用する意義に乏しいものと考える。