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令和六年一月二十六日提出
質問第七号

我が国の入管収容施設における医療環境等の整備等に関する質問主意書

提出者  原口一博




我が国の入管収容施設における医療環境等の整備等に関する質問主意書


 令和三年三月、名古屋出入国在留管理局の収容施設に収容されていたスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんの死亡事案が発生した。本件死亡事案の発生を受け、出入国在留管理庁は同年八月、医療体制の強化等の改善策を盛り込んだ「令和三年三月六日の名古屋出入国在留管理局被収容者死亡事案に関する調査報告書」を公表した。
 また、調査報告書で求められた医療体制の強化についての具体的な内容を検討するため、同年十月に「出入国在留管理官署の収容施設における医療体制の強化に関する有識者会議」が設置され、同有識者会議は令和四年二月に「入管収容施設における医療体制の強化に関する提言」を取りまとめた。
 さらに、先の通常国会において成立した改正入管法では、被収容者の処遇は人権を尊重しつつ適正に行わなければならないことや、入管収容施設においては社会一般の水準に照らし適切な保健衛生上及び医療上の措置を講ずるものとすることが明記された。
 入管収容施設は、収容期間の長短はあるものの被収容者が日々の生活を営む場であるから、そこでの処遇や医療体制を含む生活環境の整備は、特に被収容者の尊厳に配慮したものとし、ウィシュマさんのような事例が今後二度と起きないよう配慮されたものとする必要がある。
 これらを踏まえ、以下質問する。

一 入管収容施設における現在の常勤医師の在籍状況を示されたい。その際、令和五年四月一日以降における常勤医師の異動の有無についても併せて示されたい。
二 令和四年一月に策定された「救急対応マニュアル」においては、要救急対応者や重病兆候者について特に医師不在時にはちゅうちょなく迅速に一一九番通報を行うこと等とされているが、実際に当該マニュアルに沿った対応が取られているのか、被収容者の救急搬送を行った実績の有無等を含め、その運用状況を示されたい。
三 令和三年十二月に策定された「体調不良者等に係る仮放免運用方針」に従い、出入国在留管理庁本庁への報告・回答を踏まえ仮放免を行った件数を示されたい。また、医師の所見を踏まえ、本庁への回答を待たずに仮放免を行った件数についても併せて示されたい。
四 令和四年四月に出入国在留管理庁に設置された出入国在留監査指導室の情報提供窓口への情報提供件数及び当該窓口への情報提供を端緒とした職員の処分件数について示されたい。また、出入国在留監査指導室は、当該窓口に寄せられた情報を被収容者の処遇の改善につなげるなど、その役割を十分に果たしているといえるのか、政府の見解を伺いたい。
五 先の通常国会において成立した改正入管法を受けて、出入国在留管理庁が検討を行っている入管収容施設における医療体制の改善策について、その全体像(政省令の改正や運用の見直しを含む。)を示されたい。また、医療体制のほか、入管収容施設における生活環境の整備・拡充を図るための措置についても併せて示されたい。

 右質問する。

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