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平成十三年六月二十八日提出質問第一二五号
スティーブンス・ジョンソン症候群問題の解決に関する質問主意書
スティーブンス・ジョンソン症候群問題の解決に関する質問主意書
坂口厚生労働大臣には、さる四月十六日に大臣室においてスティーブンス・ジョンソン症候群の患者さんら四人に面会をしていただいた。坂口大臣は、患者さんらの長年にわたる苦痛に耳を傾けて、涙が出てこない眼にたびたび目薬をさしながら訴える言葉を真剣に聞かれていた。制度と制度の隙間に放置をされてきた不安と辛酸に十分な理解をしていただいたことと察するものである。
面会後の記者会見で、「大臣にわかってもらった」と患者さんらは喜びの声を発している。とりわけ後遺症の進行を有効に阻止する治療法が見つからず、多くの患者さんが失明したり、また角膜移植を繰り返したりしている現状に対して、「患者さんが少ないと、こうした治療は民間企業では難しい。国が取り組まなければいけない」という坂口大臣の姿勢にも大いに励まされて、希望を抱くものであった。
ハンセン病元患者さんらの国家損害賠償請求訴訟で、坂口大臣が担当大臣として厚生労働省内の抵抗を抑えて「控訴を回避する」努力を続けられたとも伝え聞いている。ようやく「あたり前の常識」が政治の世界に通るようになったと感じた国民も数多い。
私がスティーブンス・ジョンソン症候群の患者さんらの窮状に衝撃を受け、厚生労働省にその早急な解決策を求め、協議を始めて、まもなく一年の日々が流れようとしている。問題点はどこにあるのかを論じる時期はすでに終わり、「政治決断」が問われるのが今だと考えるのだが、坂口大臣を始めとした内閣に最終判断の速やかなることを強く求めたい。
テレビ報道などで「スティーブンス・ジョンソン症候群」の激烈な症状を知り、さらに患者さんらが放置されている実態を見て、国民は驚いている。もはや、この問題をこれ以上放置をすることは人道上許されないものと考えるのは、多数の声ではなかろうか。
行政や立法の不作為を後に断じられるような事態を招かないためにも、スティーブンス・ジョンソン症候群の患者さんたちに対しての救済策と社会的支援、そして治療研究の強化について内閣に最終見解を問うものである。
二 最終解決に向けた日程を具体的に示されたい。いつまでに、どのような計画を実現するのか。その決意のみならず行程を明らかにされたい。
右質問する。