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平成十三年十一月二十二日提出
質問第二二号

朝銀信用組合の破綻に対する公的資金投入に関する質問主意書

提出者  西村眞悟




朝銀信用組合の破綻に対する公的資金投入に関する質問主意書


 小泉総理は、財政緊縮のために、道路公団に支出している公金三千億円を今後支出しないと明言し、国内に議論を喚起させているところ、預金保険機構は、十一月七日に朝鮮総連系全国朝銀信用組合(以下、朝銀という)の朝銀北東(札幌市)、朝銀中部(岐阜市)および朝銀西(岡山市)の三信用組合に対し、二千六百六十億円の贈与と四百六十九億円の不良債権買い取り合計三千百二十九億円の投入を発表し、さらに残る新潟、東京、神奈川、千葉、長野および近畿の六朝銀の破綻に対しても(債務超過額総計四千四百二十一億円、本年三月現在)、資金贈与と不良債権買い取りを検討中と報じられ、ここに、平成十年五月の朝銀近畿への投入額三千百億円を加えれば、朝銀への資金投入総額は、一兆円を突破する見通しとなっている。
 ところで、本年九月十一日のアメリカにおけるイスラム過激派による同時多発テロ以来、テロリストに対する資金供与を防止するために、世界各国はその防止策構築に重大な関心をもって取り組み始め、我が国も「テロ資金供与防止条約」に署名した次第である。
 しかるに、我が国においては、まさにこの間、右の通り朝銀に対する多額の資金投入が決定され、現実の資金供与が迫っているのである(十一月二十六日と報道されている)。
 ここにおいて、過去ラングーンにおけるアウン・サン廟爆破、大韓航空機爆破及び多数の日本人拉致など数々の国際テロを敢行し、核とミサイルを開発してきた北朝鮮金正日政権と朝鮮総連との特殊な関係、さらにテロ資金供与防止条約の趣旨に鑑みれば、テロ支援国に対する資金の流れを規制すべき国際的要請があるにもかかわらず、朝銀の破綻原因調査も完了していないこの時期に、速くも公的資金投入の方向に動こうとする政府の方針は、異様であり不可解極まりなく、早急に政府の見解を質す必要ありと判断し、左記の通り、質問主意書を提出する。速やかに回答されたい。

一 平成十年五月、破綻した朝銀大阪の受け皿銀行である朝銀近畿に対して、既に公的資金三千百億円を投入しているが、平成十二年十二月、再び朝銀近畿が破綻している。

 1 朝銀近畿が、既に三千百億円の公的資金を得ながら、二年八ヶ月後にまた破綻した原因は何か。
 2 第一回目の破綻に際して公的資金を投入する際、監査は十分行われたのか。
 3 仮に、監査が十分行われたとしてという前提にたつとしても、二年八ヶ月後に再び破綻した事実から省みて、当時監査が及ばなかった部分を指摘できるか、できないのか。指摘できるとして、どのような部分に不完全さがあったのか。

二 全国の九朝銀信用組合のうち、近畿を除く札幌、岐阜、岡山、新潟、東京、神奈川、千葉及び長野の八信用組合の破綻原因を、それぞれ回答されたし。
三 全国の朝銀の部長級以上の人事は全て朝鮮総連中央本部が行っており、さらに、九朝銀が軒並み破綻するという事態から、これら九朝銀がそれぞれ独立した業務を行っていたと考えるのは不合理であり、実態は、朝鮮総連傘下の一つの朝銀の九箇所の支店と把握すべきであると考えられるが、この朝銀の実態に関する政府の見解を問う。
四 現在、朝銀を利用する北朝鮮系在日朝鮮人の数は、老若併せて十万人に満たず、在日朝鮮人の団体である朝鮮総連への会費納入者数は約五万六千人にすぎない。この利用人口を前提にすれば、全国に九箇所ある朝銀を多額の公的資金で救済しても、朝銀近畿同様経営が成り立つ見通しがなく、再び破綻することは必至と思われるが、政府は朝銀の経営基盤に関して、いかなる見通しをもって資金投入をしようとしているのか、再び破綻することはないと政府は明言できるか、その見解を問う。
五 全国の朝銀の部長級以上の人事は、全て朝鮮総連中央本部が行っており、その朝鮮総連は自ら認めるように金正日政権の下部機関であり、東京都千代田区富士見町にある朝鮮総連本部は、金日成前主席の死亡や建国記念日に際して、慶弔を受け付けるなどしていることから明らかなように、実質には「北朝鮮大使館」の機能を有している。
 さらに、その朝鮮総連は北朝鮮金正日政権の下部機関であり、朝銀は、その朝鮮総連に人事権を握られている実態から、日本全国にある朝銀は、金正日政権の支配下にあると判断されるが政府は如何に認識しているか。
 北朝鮮金正日政権とは無関係であると認識しているのならば、その旨明言されたい。
六 朝銀近畿および朝銀東京への強制捜査は、遅きに失したとはいえ、公的資金投入決定直前に開始された。

 1 右、捜査は、如何なる内容で、既に終了しているのか否か、回答されたい。
 2 朝銀大阪の破綻と朝銀近畿への公的資金投入から数えても、三年半が経過した後に強制捜査が開始されている。この間、刑事告発は何故なかったのか、回答されたい。
 3 刑事告発事由は、右強制捜査事由以外見つからないのか、回答されたい。

七 我が国所在の朝銀から、北朝鮮金政権に対して、資金が流れているとの疑惑は、北朝鮮の核開発疑惑が国際問題となった際に、アメリカ政府からも指摘されており、日本政府(外務大臣)もかつて朝銀から北朝鮮金政権に資金が流出している旨認めたことがある。

 1 まず、右資金流出の事実を日本政府がかつて認めたことがあるか否か、回答されたい。
 2 現在、政府は、我が国所在の朝銀から北朝鮮の金日成政権さらに金正日政権に対して、資金が供与されたことがないと断定しているのか否か、回答されたい。
 3 現在断定できないとすれば、政府においてさらにそれを解明する方針か、またはその方針はないのか、回答されたい。

八 朝銀への捜査及び監査が不十分かつ未完にして未だ破綻原因、責任の所在及び資金の流れが把握できていないと当職は認識している。

 1 この現状で、朝銀に公的資金を投入する特別の理由があれば明示されたい。
 2 国際社会で、テロ国家に対する資金の流れを防止すべき現状において、投入された公的資金が、北朝鮮金正日政権に流出したり、その下部機関である朝鮮総連の活動資金に流出することはないと、政府は保証し得るか、明言されたい。

九 我が国において、破綻した金融機関に対し過去に公的資金を投入した事例において、当該金融機関が、外国政府の支配下にあった事例はあるか否か、回答されたい。

 右質問する。



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