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平成十四年四月八日提出
質問第五五号

セクシャルハラスメントの被害者救済に関する質問主意書

提出者  阿部知子




セクシャルハラスメントの被害者救済に関する質問主意書


 セクシャルハラスメントは性差別であるばかりか、個人の尊厳を不当に傷つけ計りしれない権利侵害を及ぼす。人事院がセクシャルハラスメントの防止を目指して一九九八年人事院規則一〇−一〇を制定し運用していることは、内容的にも高く評価されているところである。しかし、セクシャルハラスメントのより積極的な防止と合わせ、現状では不十分な被害者の権利回復をより一層進めるべきと考え、以下について質問する。

一 人事院は、セクシャルハラスメントで過去五年間に処分した九七名の事例内容について示し、このような事例が発生していることに対し、政府の見解を示せ。
二 過去五年間にセクシャルハラスメント処分として免職・停職・減給戒告処分を行っているが、これ以外にセクシャルハラスメントが原因で配置転換等の人事異動措置をほどこした事例等はあるのか、あるとしたら何件把握しているか。またその中で加害者と被害者が同一職場の事例は何件あるか。
三 セクシャルハラスメントでは、加害者の処分も重要であるが、被害者の権利回復が十分であったかどうかが、きわめて重要と考える。過去五年間の事例で、被害者やセクシャルハラスメントが発生した職場の定期的なフォローアップ等の調査をしたことがあるか、ないとしたら何故か、被害者の権利回復という側面から人事院規則一〇−一〇は十分と考えるか。政府の見解を示せ。
四 人事院の指針では、加害者には「十分な弁明の機会を与える」とあるが、被害者側には明文化されていない。事実認定の調査段階から、できる限り加害者側の主張等を被害者に知らせ、被害者側の反論や主張の機会を保障しなければ不利益となる。このような配慮は指針では不十分と考えるが、政府の見解を示せ。
五 人事院規則のセクハラの事実認定は、被害者側に立証責任が課されている。セクハラは密室などでの出来事も多く、被害者のみに立証責任を負わせるのは酷である。加害者と被害者との上下関係、力関係の差等を考慮することは勿論だが、加害者側の立証責任を求めることも必要と考える。政府の見解を示せ。
六 平成一二年三月に人事院が示した懲戒処分の指針については、セクシャルハラスメントは身体的暴力について量刑が重くされていて、言葉によるセクハラ行為は軽くされている。しかし実際の被害者のダメージは、言葉によるセクハラ行為だけでも心身に多様な形態の症状を伴い、働けなくなったり、周囲との人間関係が全て壊されたりで、経済的、社会的ダメージもきわめて広範である。よって量刑は被害者が受けたダメージを重視すべきと考えるが、政府の見解を示せ。
七 セクシャルハラスメントが事件として係争中であっても、被害者からの相談があれば三権分立の原則にのっとって、行政としては人事院規則に基づき相談に応じ調査し、行政処分すべきと考えるがどうか。
八 セクシャルハラスメントが発生した場合及び被害者からの訴えや相談があった場合は、まず被害者の安全確保を最優先して「加害者と顔を合わせたり接触しなくてもいい状態を保障する」ことや「加害者側に通勤経路等を変更させる」ことや「被害者の仕事や研究の継続が保障される」ことや「加害者以外の人との人間関係が継続される」こと等々の権利回復が優先されるべきと考えるが、政府の見解を示せ。
九 人事院規則の苦情相談の対象は、原則として職員間になっているが、セクハラは加害者のみが国家公務員の場合もある。この場合、元職員や元非常勤職員からの苦情相談も受け、事実調査を実施すべきと考えるが政府の見解を示せ。
十 人事院及び各省庁のセクシャルハラスメント苦情窓口で、過去一年間に相談対象とならなかった事例が何件あるか、それらの事例内容と理由を示せ。
十一 人事院及び各省庁においてセクシャルハラスメントの相談は受けたが、加害者が被害者との合意説を主張し、第三者の目撃証言に基づいて処分された事例は過去五年間で何件あるか。このような事例は目撃証言重視となり、結果として被害者の権利回復が図れない場合も出てくる。被害者の証言や被害者が受けているダメージを重視した処分こそが重要と考えるが政府の見解を示せ。
十二 人事院はセクシャルハラスメントに関し、各省庁から独立した準司法機関として十分に機能していると考えるか。また人事院としての限界と課題について、見解を示せ。
十三 人事院規則一〇−一〇はセクシャルハラスメント防止ではなく禁止規則とすべきと考えるが、そのような見解は持っていないのか。

 右質問する。



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