衆議院

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平成十四年七月三十日提出
質問第一八四号

青木盛久前駐ケニア大使証言と鈴木宗男衆議院議員証言ならびに外務省調査報告書の相違に関する質問主意書

提出者  保坂展人




青木盛久前駐ケニア大使証言と鈴木宗男衆議院議員証言ならびに外務省調査報告書の相違に関する質問主意書


 青木盛久前駐ケニア大使は、二〇〇〇年五月八日の衆議院外務委員会の参考人質疑の席で、「アフリカをやった外交官にとって、鈴木宗男先生の方に足を向けて寝られないんですよ。一体どなたが、この国会で、アフリカのためにあれだけ力を尽くしてくださったのか。外務省といっても、アフリカなんというのは隅の隅なんですね。一体、次官が一日に何秒考えてくれるのかもわからない。そういう中で、鈴木宗男先生のところにお願いをすれば、それが例えば大臣のところに話が行ったりあるいは財務省の方に話が行ったりして、話が動くことがあったんですよ。ですから、私は鈴木宗男先生の方にお願いに行っていたということでございます」と率直な所感を述べた。この国会で何度となく問題となったケニアのソンドゥ・ミリウ水力発電事業について、青木前大使はいつから何回ぐらい鈴木議員に「頼んだ」のかを私が質したところ、九八年の七月ならびに十月、さらに九九年の大使会議と「日本に帰るたびに、しつこいようにこの話を鈴木宗男先生に申し上げていた」と証言した。
 鈴木議員は私に対しての二〇〇〇年二月二十日の衆議院予算委員会における参考人質疑の席で、「今保坂委員がおっしゃったとおりで、私は、ユネスコの選挙でケニアに行ったんです、平成十一年(一九九九年)の八月に。いいですか。そのとき初めて、ケニアの話、ケニアに行って、ソンドゥ・ミリウという案件を知ったんですよ」との証言をしている。一方で外務省が三月四日に発表した『対ケニア円借款「ソンドゥ・ミリウ水力発電計画」に関する調査報告書』では、「鈴木議員(一九九九年当時内閣官房副長官)による本件計画への関与ないし影響力の行使があったのではないか」という点を問題の所在と認識した上で、ヒアリングと書類調査を進めたところ「本件計画の検討・実施をめぐって、特定の国会議員の関与ないし影響力の行使はなかったと判断される」と結論づけている。
 しかし、青木前大使はあえて「今私が申し上げたことが鈴木宗男議員のここでの発言と矛盾していることにはもうお気づきと思いますよね。つまり、鈴木先生は、九九年八月まではこの話については聞いたことなかったとおっしゃっている。私は、その前からだと申し上げております」と証言の相違について述べ、鈴木議員の影響力の行使はあったかという点についても「今にして思えば、私のというか外務省の要請にこたえて影響力を行使していただいたことの迅速な意図表明とは考えられると思います」と率直に認めている。
 外務省の調査報告書は、「北方四島住民支援事業・・・鈴木議員の意向が突出した形で重視され、同議員の意向を推し量り、それを無視し得ないものと受け止め実現する方向に動かざるを得ない雰囲気が省内に存在していたこと・・・このような不正常な事態」と鈴木議員の外務省内における影響力の強さを認識・検証しているが、奇妙なことにこの『ソンドゥ・ミリウ水力発電事業』についてのみ、鈴木議員の言い分と矛盾することなく作成され、同議員の「関与ないし影響力の行使はなかった」としているのだが、青木前大使の証言はこれを覆すに十分な内容であった。なぜ、かかる相違が生じたのかを改めて尋ねたい。

一 青木盛久前駐ケニア大使の赴任が決まったのはいつか。その際、青木前大使は出発前の挨拶で鈴木議員を訪ね、ソンドゥ・ミリウ水力発電事業について、どのような依頼をしたのか。鈴木議員の応答はどうだったのか。記録を参照して全容を明らかにされたい。その際、経済協力局・中近東アフリカ局等の外務省関係者は同席していたか。同席していたとすれば誰か。
二 九八年十月、アフリカ開発会議の際には本件で青木前大使はいかなる要請を鈴木議員にしたのか。依頼内容と鈴木議員の応答を記録を参照の上、明らかにされたい。その際、外務省関係者は同席していたか。同席していたとすれば誰か。
三 九九年の大使会議で帰国した際に、青木前大使は本件でいかなる要請をしたか。「しつこいように」との青木前大使の証言は本当か。その際の依頼内容と鈴木議員の応答を記録を参照の上で明らかにされたい。その際、外務省関係者は同席していたか。同席していたとすれば誰か。
四 ソンドゥ・ミリウ水力発電事業の第二次円借款の現況や進捗状況について、外務省経済協力局は自民党経済協力特別委員会で説明を行ったことはあるか。何時、これまでに何回、どのような内容で説明を行ったのか。その際の説明者は誰だったか。
五 外務省調査報告書は、ユネスコ選挙対策の選対本部で各国に支持要請のためにハイレベルの人に行ってもらったが、外務省からお願いしたケースと、自身から買って出たケースの双方があり、鈴木議員の場合は外務省から選挙対策を相談する過程で「自分も一役買いたい、自分がアフリカをまわろうか」と示唆があったとして後者に相当するとしている。これは、訂正する必要があるのではないか。
六 五の質問に関して「ユネスコの選挙ですけれども、これは、確かに特使の派遣というのはかなり有効な方法ではあるんですが、さっきもちょっとお話ししましたけれども、七八年の安保理の選挙で負けていますけれども、そのとき本当に年功と序列だけで特使を出したんですね。初めて行くような国に、初めましてと言って、お願いしますとやって。それで全然効果がなかった。やはりこういう選挙運動については、その国としっかりした関係を持った政治家なり、あるいは外交官なりをお出ししませんと本当の効果はないのでございます。ですから、私は、これは鈴木先生が一番いいということで、鈴木先生はどうだということを当時のユネスコ大使の林梓とそれから文化交流部長の榎泰邦と電話や何かで話をしたという記憶がございます。これも、私は余り公電とか打たない人なんで、全部そういうことは自分で勝手にやっちゃう人なんで、御了解を願います」と青木前大使は述べている。これは事実か否か、それぞれの部署の記録を照合しながら確認を求めたい。事実であれば、九九年鈴木内閣官房副長官のケニア訪問の環境整備は、外務省がお膳立てをしたと言ってよいのではないか。
七 本件について青木前大使が「自分で勝手にやっちゃった」ことであっても、外務省が要請したということになるではないか。ことは大使の個人的要請などプライベートな事柄ではなく一〇五億円規模のODA事業についてである。見解を問いたい。
八 また、青木前大使は「だって、大使ですから、自分でこれが大事だと思えば、何も一々若いやつの言うことを聞いてやらなきゃいけないという義理はございません。自分でやりました」と語っているが、「若いやつ」とは本省担当官のことなのか。あるいは局長など幹部を指すのか。この言い方を聞いていると、青木前大使の言う「若いやつ」は、雲の上の青木前大使に事実関係を質すなどの厳しい調査はできなかったのではないか。五月八日以後、七月三十日までに本件で追加調査を青木前大使にしているかどうかも含めてお尋ねしたい。
九 青木前大使は「特定議員の関与」というのは、「向こうから言ってきての話である、私の方から言っていったんだということでございます」と述べて、鈴木議員が関与するというよりは青木前大使が積極的に要請を重ねてきたと述べている。これは事実か。事実だとすれば「大使が特定議員に本件への関与を要請した」というように事実関係を整理できるか。
十 青木前大使は、「外務省の連中が私のところに来ましていろいろ聞いたんで、確かに公式の場では九九年八月だね、その前にこの話(本件事業)をしたかどうかについては彼らに言いませんでしたので、これは私の責任でございます」と述べている。その青木前大使のヒアリングのもとに外務省調査報告書が作成されたとしたら、本件についての調査報告書は訂正され、事実関係を再整理する必要があるのではないか。

 右質問する。



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