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平成十七年七月十九日提出質問第一〇〇号
中国電力株式会社島根原子力発電所原子炉設置変更許可処分(島根原発三号機増設許可)に関する質問主意書
提出者 山本喜代宏
中国電力株式会社島根原子力発電所原子炉設置変更許可処分(島根原発三号機増設許可)に関する質問主意書
本件処分にかかわる原子力安全・保安院が実施した安全審査は、中国電力株式会社が実施した調査結果に全面的に依拠し、敷地周辺の耐震設計上考慮すべき活断層としての宍道断層の長さを、松江市福原町から鹿島町南講武を経て尾坂までの約八キロメートルに加え、さらに約二キロメートル西方の鹿島町佐陀本郷までの約十キロメートルとしている。
しかし、宍道断層について、中田高広島大学教授(当時)が原子力安全・保安院の委託を受けて三年間にわたり実施した調査研究(「平成一六年度原子力安全基盤調査研究 活動度の低い活断層による地震の評価手法に関する研究」以下、調査研究と略す)において、宍道断層の断層線は長さが十八キロメートルであり、X層とY層にかかわるイベント発生時期についても、それぞれおよそ五千八百年前から三千三百年前、一万二千年前から五千八百年前と推定し、松田式に基づくと最小でもマグニチュード七・〇クラスの地震を発生させる可能性が強いと指摘している。
そこでつぎの事項について質問する。
二 耐震安全性については、最新の知見に基づいて検討されるべきと考えるが、中田教授らの調査研究については、最新の知見に該当しないのかどうか。しないとすればその理由を明らかにされたい。
三 松永和夫原子力安全・保安院長は、「今回の調査結果は、〇二年に教授が発表した論文と同じ内容。研究者は数十万年前以降の地震活動があった場所を活断層としているが、国の基準では五万年前以降。それに今回の教授の調査は、空中写真のみによるものだった」(「山陰中央新報」平成一七年七月六日号)と述べておられるが、この新聞報道に誤りはないのか。誤りないとすれば、この報道どおりの認識を現時点においても持っておられるのか。また、この報道が誤りとすれば中田教授の調査結果についての認識はどのようなものか、明らかにされたい。
右質問する。