衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成十八年十二月十一日提出
質問第二三〇号

教育基本法案に関する質問主意書

提出者  平沼赳夫




教育基本法案に関する質問主意書


 教育基本法案(以下「法案」という。)について質問する。

一 「国を愛する心」または「国を愛する態度」について問う。
 (1) 法案第二条第五号では「我が国と郷土を愛する(中略)態度を養う」と規定されている。安倍総理は、「我が国と郷土を愛する心と態度は一体のものとして養われるものであります。」(十一月十七日参議院本会議)と答弁しているが、初等中等教育において国を愛する心を養う教育が行われるものと考えてよいか。
 (2) 現行の小・中学校の学習指導要領では「国を愛する心」「国を愛する心情」と明記されているが、法改正後、この学習指導要領の「心」の表現は存続されるのか。また、現行の高等学校学習指導要領には同様の規定がないが、高等学校については新たに規定を設けるのか。
 (3) 「国を愛する心」「国を愛する態度」の教育について、指導資料を文部科学省で作成する考えはあるか。
 (4) 教育指導と評価は一体と考える。「国を愛する態度」の評価について、安倍総理は「我が国の歴史や文化や伝統あるいは偉人の業績等々について、また故郷の地域の素晴らしさ等々を調べる、そういう調査をする、学習するという態度についての、それは評価をするというのはこれは当然」(十一月二十二日参議院教育基本法に関する特別委員会)と答弁しているが、評価の方法を政府はどのように示していく方針なのか。また、通知表で評価することは問題ないと考えるか。
 (5) 国際的な観点に立って、愛国心教育の指導内容、評価の仕組みを実態調査する考えはあるか。
二 「宗教教育」について問う。
 (1) 法案第二条第一号では「豊かな情操と道徳心」が規定されている。一般に「情操」の概念として、美的情操、知的情操、道徳的情操、宗教的情操などが含まれるとするのが通説だが、法案の「情操」には「宗教的情操」の概念も含まれるのか。
 (2) 政府は衆議院教育基本法に関する特別委員会における十一月十五日締めくくり総括質疑で「宗教的態度の涵養というのはぜひ必要」と答弁した。これまで「心と態度は一体」と答弁していることから、「宗教的態度」を養う際も、心、情操が一体となって指導されるものと理解してよいか。
 (3) 平成十五年中教審答申では「宗教的情操教育」は「道徳を中心に行われている」とされている。このたびの改正案には明記されなかったが、従来どおり実施できるものと解して相違ないか。
 (4) 伊吹文明文部科学大臣は、衆議院教育基本法に関する特別委員会での十一月十五日締めくくり総括質疑において、「宗教的態度の涵養」が「道徳その他につながっていく、こういう理解でやらせていただきたい」と答弁しているが、道徳教育の中における宗教の重要性を語ったものと解して相違ないか。
 (5) 歴代内閣の文部大臣・文部科学大臣は国会で宗教的情操教育の重要性を答弁している。(平成七年十一月二十二日島村宜伸文部大臣参議院本会議、平成九年五月二十六日小杉隆文部大臣衆議院決算委員会第二分科会、平成十二年四月十九日中曽根弘文文部大臣衆議院文教委員会、平成十三年二月二十七日町村信孝文部科学大臣衆議院文部科学委員会など)政府は今回の改正案に規定しなかった理由を「多義的」としたが、従来の政府答弁から解釈を変更したのか。
 (6) 給食前後の合掌、地域の伝統行事や祭礼への参加、寺社仏閣の拝観、座禅体験、寺社の清掃奉仕活動などは、それが特定宗教の教義、信仰を強制するものでない限りにおいて教育活動として許容されると考えるが政府の認識を問う。
 (7) 同様に国語、音楽などにおいて、宗教を題材とした教典や説話、宗教曲などは、それが教義を植えつけるものでない限り、教材として用いることは許容されるべきと考えるが如何。
 (8) 政府が許容される「宗教教育」に関する具体的ガイドラインを作成し、現場の教職員、宗教関係者の参考に資するべきではないか。
 (9) 宗教教育の指導内容、評価の仕組みを確立するため国際的な実態調査を行う考えはあるか。
 (10) 平成十二年の教育改革国民会議では、「道徳」の教科化が提案されているが、政府内での検討状況を問う。
三 教育行政及び「不当な支配」について問う。
 (1) 「不当な支配」とは、具体的に何を指し、どのような状態となることか。
 (2) 法に基づく適正な教育行政は「不当な支配」となるか。
 (3) 「不当な支配」を実行する主体として、どのようなものを想定しているのか。
 (4) 「教育行政」の条文改正に伴い、都道府県、市町村に対して改訂の趣旨を周知徹底するか。
 (5) 政府は、「学習指導要領」の法的拘束力について、「法を構成する一部」と答弁している。この法的拘束力は、「学習指導要領」が規定する各教科各科目の「目標」、「教育内容」、「内容の取り扱い」等をも包含するのか。
 (6) 地方教育行政当局と民間運動団体の間に結ばれた「協定書」「確認書」「覚書」などは、国民全体の意思に基づかないものである以上、「不当な支配」に該当する。これらは、直ちに無効とすべきものであり、かつ今後一切締結すべきものではないと考えるが、その点政府は地方教育行政当局に周知徹底する考えはあるか。
 (7) 「いじめ」「履修逃れ」問題で明らかとなった、学校から教育委員会及び教育委員会から文部科学省への虚偽の報告について、現行の指導助言体制に欠陥があると考える。国と地方の縦の権限関係の改善についての認識や如何に。
 (8) 教育行政に限らず、あらゆる統治行為において「不当な支配」というものは存在する。このような規定を置くのは「教育基本法」だけであるが、様々な解釈論争を生み、教育裁判の拠り所となったこの言葉を残した理由は何か。

 右質問する。



経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © 2014 Shugiin All Rights Reserved.