衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成十九年三月二日提出
質問第九七号

暗号機能をもつ集積回路又は組立品を組み込んだ製品の輸出規制に関する質問主意書

提出者  田村謙治




暗号機能をもつ集積回路又は組立品を組み込んだ製品の輸出規制に関する質問主意書


 近年、コンスーマー・エレクトロニクス分野製品において無線LAN装置を代表とする暗号機能をもつ装置が組み込まれる例が増加している。
 暗号装置は輸出貿易管理令別表第1の9項において規制されており、経済産業省貿易経済協力局の「輸出貿易管理令の運用について」(輸出注意事項62第11号・62貿局第322号)の9項の解釈に、「暗号装置」とは「集積回路又は組立品を含む。」とある。
 無線LAN装置等の暗号装置は通常、そのような機能をもつ集積回路又は組立品である。
 「輸出貿易管理令の運用について」1−1(7)に組み込まれた部分品に関する以下のような規定がある。
 (イ) 輸出令別表第1の解釈
 他の貨物の部分をなしているもの(略)であって、当該他の貨物の主要な要素となっていない又は当該他の貨物と分離しがたいと判断されるものは、輸出令別表第1の1の項から15の項までの中欄に掲げる貨物のいずれにも該当しないものとして扱う。
 (注2) 組み込まれている貨物の価額(略)が組込先の他の貨物の価額の10%を超えない場合、組み込まれている貨物は組込先の他の貨物の主要な要素となっていないと判断される。
 (注3) 電子部品にあっては、半田付けの状態にある場合には、他の貨物と分離しがたいと判断される。
 以上を踏まえて、次の事項について質問する。

一 「輸出貿易管理令の運用について」1−1(7)(イ)における「他の貨物」について、通達の文言上はその適用対象に関して限定は見られないが、その理解で正しいか。
二 経済産業省は、従来、暗号機能をもつ集積回路又は組立品を組み込んだ貨物の場合について「輸出貿易管理令の運用について」1−1(7)(イ)の規定の対象から除外して運用しているが、その理由は何か。その対象から除外されている貨物について、外国為替及び外国貿易法第四十八条による経済産業大臣の許可なく輸出すれば同法第六十九条の六、第七十条による懲役等の罰則の対象となるのか。
三 経済産業省は長年にわたって右記二の慣行を続けているが、国際的に輸出規制を取り決めているワッセナー・アレンジメントに対して、日本政府からそのように規制を強化すべきことを提案しているのか。
四 もし右記三の提案を行っていないとすれば、その理由は何か。
五 米国では「短距離無線の暗号機能をもつ部品またはソフトウェアを組み込んだアイテム(製品)」については、一部の国へ向けての輸出を除いて、事実上規制から除外している。諸外国より厳しい規制を設けることは「地域の安定を損なう虞れのある通常兵器の過度の移転と蓄積を防止する」というワッセナー・アレンジメントの目的とは関係なく、輸出者に過度の負担を与え、徒に我が国の競争力を低下させる。今後施策を見直す予定はあるのか。

 右質問する。



経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.