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平成十九年五月二日提出
質問第二一二号

政府開発援助(ODA)に対する外務省の認識に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男




政府開発援助(ODA)に対する外務省の認識に関する質問主意書


一 二〇〇七年四月二十七日付読売新聞朝刊が、「ODAずさん報告 外務省『ダメと言えず』 マラウイ 一度も提出せず エジプト 品目の記載なし」との見出しで、
 「二〇〇二年度の供与分だけで、使途不明額が三百億円を超えるなど、ずさんな管理実態が判明した政府開発援助(ODA)の『債務救済無償資金協力』。読売新聞が情報公開請求して調べたところ、中でも、南部アフリカのマラウイは一九九八年度以降、一度も使途報告書を提出していなかった。使途報告書を提出している場合でも、購入物資の品目明細がないなど、使途を確認するには内容的に不十分なものもあり、識者からは『使途が不明では国民に説明がつかない』と批判の声もあがっている。
 マラウイには、九八〜〇二年度に計七十一億円以上が債務救済無償資金協力として供与されている。しかし、いずれの年度も使途報告はなく、資金が実際に何に使われたのか、全く不明だ。外務省は同国から使途報告がない理由について、『特に把握していない』(無償資金・技術協力課)という。
 一方、すでに提出された使途報告書も、記載方法が各国まちまちで、盛り込まれている情報量に大きな差があった。
 過去に提出された使途報告書を見ると、例えばバングラデシュが提出した二〇〇〇年度分の場合、『四月二十六日 インド製木綿糸 三百八十八万円』『五月七日 イギリス製トラクター 千百四十五万円』などと、日付や購入品目、金額などの明細が添付されていた。
 しかし、ミャンマーの場合は、提出した明細で数千万円の支出の使途が空欄のものもあった。また、九〇〜九一年度の供与分について〇〇年十二月になって報告書を提出したエジプトの場合、日付と支出金額は記されていても、個々の購入品目が書かれておらず、具体的な使い道がはっきりしなかった。
 外務省無償資金・技術協力課は『使途報告の書式をあらかじめ決めているわけではないので、提出されたものが、こちらから見て不十分だからといって、これではダメだとは言えない状況だ』と説明している。
 ODA問題に詳しい上智大の村井吉敬教授(東南アジア社会経済論)は、『使途を限定して供与された資金で、十分な使途報告がないと、相手国のモラルハザード(倫理の欠如)につながりかねない。もし国内だったら、公費の使途が不明確だと大問題になるだろう。税金から支出する以上、きちんとした使途報告がなければ、国民に説明がつかない』と話している。」
という記事(以下、「読売記事」という。)を掲載していることを外務省は承知しているか。
二 「読売記事」の内容は真実に即したものか。
三 二〇〇二年度に経済協力局長の任にあった者の氏名と現在の官職を明らかにされたい。
四 二〇〇二年度に債務救済無償資金協力を担当した課の名称と課長の氏名並びに現在の官職を明らかにされたい。
五 二〇〇二年度の債務救済無償資金協力については、使途が不明のものが多く、国民に説明がつかないと思料するが、政府の認識如何。

 右質問する。



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