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平成十九年八月八日提出
質問第二三号

本年度新司法試験に関する質問主意書

提出者  平野博文




本年度新司法試験に関する質問主意書


 司法試験は、わが国の司法制度を担う人材を選抜する試験であり、その試験の公正は、なによりも司法に対する国民の信頼を担保する上できわめて重要である。ところが、本年度の新司法試験の実施にあたり、一部考査委員による不適正な行為があったとされ、試験の公正が疑われる事態となっている。
 従って、次の事項について質問する。

一 問題の発端となった植村元考査委員については、六月に考査委員を解任され、またその不適正な行為についても、八月三日の法務省の発表によれば、特段の是正措置が必要なものではない旨判断されたとのことである。しかし、この「不適正な行為」が試験に及ぼした影響の評価について、若干疑問があるので、以下の点について明らかにされたい。
 1 短答式試験問題については、考査委員が学生に情報提供した判例が出題された事は間違いないが、試験に出題される等を明示していない、学生が容易に知りうる重要判例である、結果として正答率に有利な影響が見られない、等の理由により「有利な結果をもたらしたとはいえない」と判断したとの事である。
  しかし、この説明は、判断要素として必ずしも説得的と言えず、かつ法科大学院における今後の指導につき、誤ったメッセージを与えるものではないか。すなわち、出題される判例が重要判例であるのは、新司法試験としてある意味当然であるし、考査委員が、重要判例の中からいくつかをピックアップする事は、それ自体事実上、出題される可能性を受験生に認識させるものではないのか。同様の事が今後の法科大学院の指導の中で行われても、試験に関する限り不公正とまではいえないということか、うかがいたい。
 2 論文式試験においては、短答式試験で考慮した「実際の影響」、すなわち実際の得点の検証が行われていないが、なぜか。採点が終了していないということが問題であれば、採点終了前に結論を出す理由は何か。
 3 短答式試験・論文式試験共に、有利な結果とならない≠アとを理由として、再試験等特段の措置は必要がないと結論されている。
  しかし、事前の情報提供が問題となるのは、それによって試験の公正さ、信頼性が失われるからではないのか。とすれば、試験について何らかの措置が必要かの判断は、結果として試験結果に影響があったか否かという問題のみならず、試験のプロセス自体に重大な瑕疵があったか否かという点も、試験の適正さの判断、ひいては何らかの措置の必要性の判断の要素としなければならないのではないか。
二 八月三日の法務省公表文書にも「植村元考査委員の件以外」と摘示されているが、本年度の司法試験に関しては、植村元考査委員の事案以外にも、論点の漏洩等の、公正を害する行為があったとの指摘が寄せられたと聞く。もちろん、これらの情報の真偽は不明であり、それが試験にどの程度の影響を及ぼしたかも慎重な検討を要するところである。しかし、司法試験に特に厳正さが要請されるのは、司法に対する国民の信頼に直結する問題であるからである。とすれば、その影響の判断は、当局や考査委員のみならず、広く法曹や法科大学院関係者などによって検証されるべきである。
 そこで、次の点について明らかにされたい。
 1 植村元考査委員の事案においては、当該指導は大学院主催のものではなかったと聞く。文部科学省は、法科大学院に対して答案練習会の実施の有無等について調査を行っているが、当該調査において、所属する教員とくに考査委員が、大学院主催ではない形で行った指導等についても調査対象としたか。
 2 法務省ないし司法試験委員会が考査委員に求めた報告とはどのようなものか。
 3 法科大学院やその所属教員から寄せられた情報、及び文部科学省・法務省が自ら収集した情報のうち、@考査委員のいる法科大学院において、A授業・答案練習等の手段を問わず、B学生に対し本試験問題と類似する事案・論点・判例等に触れる機会を与えた「おそれ」があるとしているものは、どのようなものがあるか。その全件について、概要を摘示いただきたい。またこれらについては、関係資料を含め公開すべきと考えるが、政府の見解をうかがいたい。

 右質問する。



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