衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成十九年十二月十九日提出
質問第三四三号

自衛官自殺問題に対する防衛省の取り組みに関する第三回質問主意書

提出者  鈴木宗男




自衛官自殺問題に対する防衛省の取り組みに関する第三回質問主意書


 「前回答弁書」(内閣衆質一六八第二七二号)及び「前々回答弁書」(内閣衆質一六八第二一二号)を踏まえ、再度質問する。

一 いじめの定義如何。
二 自衛隊において、上司による部下へのいじめ、または同僚間でのいじめなど、いじめの問題は存在するか。自衛隊におけるいじめ問題について、防衛省は詳細を把握しているか。
三 「前々回答弁書」で、防衛省における自衛官自殺の原因分析につき、「防衛省としては、一般に、自殺は、さまざまな要因が複合的に影響し合って発生するものであり、個々の原因について特定することが困難な場合も多いと考えているが、防衛省においては、自殺の原因について可能な限り特定できるよう努めているところであり、『病苦』、『借財』、『家庭問題』、『職務』、『その他・不明』という区分に整理して把握しているところである。」との答弁がなされているが、いじめによる自殺は右答弁でいう自殺原因のどれに分類されるか。
四 二〇〇七年七月、海自護衛艦「きりさめ」に搭乗していた自衛官が自殺をしたという事実はあるか。
五 四の事実があるならば、「きりさめ」の自衛官が自殺した経緯につき、説明されたい。
六 前回質問主意書で、海自横須賀基地所属の一等海士が二〇〇四年十月に自殺したことに対して一等海士の両親が自殺の原因は上官によるいじめにあるとして上官の元二等海曹を提訴した件(以下、「一等海士自殺事件」という。)につき、防衛省が一等海士の両親に対して調査書の開示に応じない理由並びに「一等海士自殺事件」が刑事事件にならなかった理由につき問うたところ、「前回答弁書」では「現在訴訟が係属中である事案に係るお尋ねであるので、防衛省としてお答えすることを差し控えたい。」「お尋ねについては、個別具体的な事件における海上自衛隊の警務隊の捜査活動の内容に係る事柄であるので、お答えすることを差し控えたい。」との答弁がなされ、「一等海士自殺事件」につき、あくまで情報を開示することを拒んでいる。しかし、自らの組織内で起こった、自衛隊員が尊い命を自ら絶つことを余儀なくされたといういたましい事件に対し、防衛省自身が右政府答弁の様な態度で臨むのなら、いくら「自殺防止対策」をはじめ様々な対策を講じようとも、防衛省の組織自体の改善にはつながらず、抜本的、根本的な自殺防止のための有効な対策とはならないと考える。また、家族を失った一等海士の遺族の感情も鑑みる時、「一等海士自殺事件」について積極的な情報開示に応じるべきであると考えるが、石破茂防衛大臣の見解如何。
七 自衛隊員の自殺防止のための防衛省の取り組みについて、「前々回答弁書」では「防衛省として、自衛隊員の自殺防止については、防衛庁(当時)に設置された『自衛隊員のメンタルヘルスに関する検討会』による平成十二年十月六日の『自衛隊員のメンタルヘルスに関する提言』を踏まえ、二十四時間受付相談窓口を設置するなどのカウンセリング体制の充実、メンタルヘルスに関する啓発教育の実施の徹底、自殺した隊員の身近な隊員や御遺族に対するアフターケア等の施策を検討し、実施してきたところである。」との答弁がなされているが、防衛省が右の自殺防止対策を講じておきながら、二〇〇四年から二〇〇六年までの三年間に自殺者が百人を超え、国家公務員の中でも突出して高いのはなぜか。右は、防衛省の組織自体に何らかの問題があるからではないのか。「前回答弁書」では「御指摘の『組織の在り方』の意味が必ずしも明らかではないが、防衛省として自殺防止対策については、中長期的な視点に立って、継続的に実施することが必要であると考えており、今後とも強力に推進してまいりたい。」と、何ら明確な答弁がなされていないところ、「一等海士自殺事件」についての情報開示に応じない防衛省の対応を含め、人間関係や業務を進める上でのやり方等、防衛省という組織そのものに何らかの問題はないのか、改めて質問する。

 右質問する。



経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.