質問本文情報
平成二十年三月三十一日提出質問第二三九号
国後島北方海域での日本船拿捕事件等についての外務省の対応及び情報開示に関する再質問主意書
提出者 鈴木宗男
国後島北方海域での日本船拿捕事件等についての外務省の対応及び情報開示に関する再質問主意書
「前回答弁書」(内閣衆質一六九第二〇〇号)を踏まえ、再質問する。
二 二〇〇六年八月にロシア国境警備隊に拿捕され、未だにその船体が返還されていない根室のカニかご漁船第三十一吉進丸について外務省がこれまでの答弁書でその現状を確認していると答弁していることについて、前回質問主意書で、第三十一吉進丸は現在どこにあり、誰が所有し、誰によって何の用途に使われているのか等、外務省が把握しているとする第三十一吉進丸の現状についての説明を求め、また外務省は写真またはビデオ等による第三十一吉進丸の船体の映像を入手しているか否かを問うたところ、「前回答弁書」でも「情報収集の内容等について具体的に述べることは、今後の情報収集等に支障を来すおそれがあるため、答弁を差し控えたい。」と、外務省はまたも明確な答弁を避けている。こちらはどの様にして外務省が第三十一吉進丸の現状についての情報を入手したのかを問うてはいない。情報収集の手段、方策を明らかにすることで、今後の情報収集に支障を来すおそれがあると言うのならそれは十分理解できるが、ロシアによって不法な形で接収された国民の財産が今どの様な状態におかれているのか、また外務省が第三十一吉進丸の映像を入手しているか否かを日本国民に明らかにすることに何の問題があるというのか。日本国民の財産である第三十一吉進丸の船体が現在どこにあり、誰の所有の下でどの様な使途に使われているのか等、第三十一吉進丸の現状について外務省が把握している情報を国民に開示することで、また第三十一吉進丸の映像を外務省が入手しているのか否かを明らかにすることで今後の情報収集等に何の支障を来すおそれがあると言うのか、外務省の具体的な説明を求める。
三 外務省が第三十一吉進丸の現状について具体的な説明を避けるのは、外務省が実際は何ら第三十一吉進丸の現状についての情報を入手しておらず、何ら現状を把握していないからではないのか。
四 外務省が第三十一吉進丸の映像を入手しているか否かを明らかにしないのは、外務省が実際は写真やビデオ等どの様な形においても第三十一吉進丸の映像を入手していないからではないのか。
五 外務省が三で指摘した点を否定し、第三十一吉進丸の現状を把握していると言うのなら、第三十一吉進丸の現状について外務省が把握している情報を国民に対してきちんと開示し、説明を行うべきと考えるが、外務省の見解如何。
六 外務省が四で指摘した点を否定し、第三十一吉進丸の映像を入手していると言うのなら、その旨明確に答弁されたい。
七 前回質問主意書で、第三十一吉進丸の船体及び「拿捕事件」により押収された第三十一吉定丸、第三十八翼丸、第三十八祐幸丸、第三十一豊佑丸の船体の返還を、外務省がロシア側に求めたのは直近でいつかと問うたところ、「前回答弁書」では「御指摘の点に関し、例えば、平成二十年三月十九日に、だ捕された船体の引渡しを求める等ロシア側に対し申入れを行っている」との答弁がなされているが、右の本年三月十九日に行われた申し入れは、日本側の誰からロシア側の誰に対してどの場で、電話によってかもしくは直接面会してか、どの様な方法で行われたのか説明されたい。
八 七の申し入れに対してロシア側からどの様な回答があったのか説明されたい。
九 七の申し入れの以前に行われた申し入れの日にちを全て明らかにされたい。
十 第三十一吉進丸の船体の返還は可能か。外務省の見解如何。
十一 第三十一吉定丸、第三十八翼丸、第三十八祐幸丸、第三十一豊佑丸の船体の返還は可能か。外務省の見解如何。
右質問する。