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平成二十一年一月六日提出質問第四号
日中合意を破る形での中国による東シナ海ガス田掘削に対する政府の対応等に関する質問主意書
提出者 鈴木宗男
日中合意を破る形での中国による東シナ海ガス田掘削に対する政府の対応等に関する質問主意書
本年一月四日付産経新聞は、東シナ海ガス田問題に関して昨年六月、日中両政府が共同開発の対象とすべく協議を行い、現状を維持することで合意(以下、「日中合意」という。)していた「樫」につき、中国が新たに掘削を行っていたことが本年一月三日にわかったと報じている(以下、「産経報道」という。)。右を踏まえ、質問する。
二 中国による「樫」の掘削に対する政府の見解如何。
三 一の日にちから、政府が最初に中国に抗議を行ったのはいつか。その具体的日にちと、抗議を行った人物の官職氏名、対応した中国側の人物の官職氏名、抗議の方法、場所等、抗議の詳細につき説明されたい。
四 三の抗議から現在に至るまで、政府はどれくらいの頻度で中国に抗議を行ってきたのか、それぞれの詳細につき、三と同様に明らかにされたい。
五 政府による一連の抗議に対し、中国側はどの様な対応を示してきたのか説明されたい。
六 一の日にちから、中国により「日中合意」を破る形で「樫」の掘削が行われていること並びにそれについて抗議をしていることを、政府として国民に対して何らかの説明をしてきたか。
七 「産経報道」によると、中国側は既に「樫」の掘削を終え、石油と天然ガスの採掘に入ったとの見方が強いとのことであるが、政府はその詳細を把握しているか。
八 今回政府が、「日中合意」に反する形で中国による「樫」の掘削を許してしまったのはなぜか。政府の見解如何。
九 中国による一方的な「樫」の掘削は、「日中合意」を踏みにじるものであり、日中間の信頼関係に悪影響を与え、何より我が国の国益を大きく損ねるものであると考えるが、政府として、今後中国による一方的な「樫」の掘削に対してどの様に対応していく考えでいるのか説明されたい。二〇〇五年、我が国が主張する日中中間線の日本側海域に鉱業権を申請していた企業に試掘権を付与した様に、同様の対抗措置をとる必要があるのではないか。
十 「樫」以外に「日中合意」により日中共同開発の合意に至っておらず、継続協議を行い、現状維持が互いに求められている「翌檜」と「楠」についても、今後「樫」同様に中国が単独で開発に着手する可能性も否定できないと考えるが、右につき、現在政府としてどの様な対応策を検討し、現実にどう対応しているのか説明されたい。
右質問する。