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平成二十一年三月十七日提出
質問第二一八号

十一年ぶりに釈放されたウイグル人留学生の安否等に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男




十一年ぶりに釈放されたウイグル人留学生の安否等に関する質問主意書


 本年二月十三日付の読売新聞に、中国で国家分裂扇動罪などに問われ、十一年間服役し、同月十日出所したウイグル民族の東京大学大学院生のトフティー・トゥニヤズ氏が、出所後さいたま市在住の妻ラビヤ氏に電話で、「北京で仕事が用意されている」と伝えていたことが十二日明らかになったと報じる記事(以下、「読売記事一」という。)が掲載されている。また、三月十四日付の同新聞の記事(以下、「読売記事二」という。)によると、二月二十八日に行われた日中外相会談(以下、「外相会談」という。)において、中曽根弘文外務大臣が中国側に対してトフティー氏の日本への出国を求めていたことがわかったとのことである。右を踏まえ、質問する。

一 本年二月十日、兒玉和夫外務報道官は、トフティー氏が十一年ぶりに釈放されながらも、未だ誰とも会えない状況になっていることにつき、外務省として情報を有しているかとの質問に対し、「この件については、今私のところに情報は入っておりませんので、もし何かあれば確認してお答えします。」と答えているが、本年三月十七日現在、右の質問にある内容はじめ、トフティー氏の中国における身柄の安否等について何らかの情報を入手しているか。
二 「読売記事一」には、「ラビヤさんによると、電話が通じたのは十日深夜。公安関係者に伴われて新疆ウイグル自治区中部アクスの実家に戻ったトフティーさんと、約一分間話した。トフティーさんは『子供たちは元気か。共産党のお陰で無事、実家に着いた』などと話したという。ラビヤさんが『日本で待っているから』と言うと、北京で働く予定を口にしたが、仕事内容については、『私も分からない』と語った。東大への復学の意思を確認する前に、電話は切れたという。ラビヤさんは『監視者がいて、言いたいことも言えなかったのだと思う』と話している。」との記述があるが、トフティー氏の人権は中国において十分に尊重されていると外務省は認識しているか。
三 二〇〇六年一月三十一日に閣議決定された政府答弁書(内閣衆質一六四第九号)では「政府としては、新疆ウイグル自治区は中華人民共和国の自治区であると認識している。中華人民共和国政府は、同自治区において、テロ及び破壊行為を防止する措置を強化している旨表明しているが、政府としても関心を持って注目している。」との答弁がなされているが、現時点で外務省は、中国政府によるウイグル民族主義者に対する弾圧強化に対し、どの様な認識を有し、また政府としてどの様な立場をとっているのか説明されたい。
四 トフティー氏が東京大学大学院への復学を希望した場合、政府としてトフティー氏に対してどの様な協力をする考えでいるか。
五 「読売記事二」には、「外相会談」において中曽根大臣が「家族のもとに帰れるようにしてほしい」と、トフティー氏の日本への出国を求めたとの記述があるが、右は事実か。
六 五が事実なら、中曽根大臣の要請に対し、中国側の誰がどの様な回答をしたのか明らかにされたい。

 右質問する。



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