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平成二十一年三月十九日提出
質問第二三七号

事務担当の内閣官房副長官の適性に関する再質問主意書

提出者  鈴木宗男




事務担当の内閣官房副長官の適性に関する再質問主意書


 「前回答弁書」(内閣衆質一七一第二〇一号)を踏まえ、再質問する。

一 前回質問主意書で、事務担当の内閣官房副長官の適性に、記憶力の良さは求められるかと問うたところ、「前回答弁書」では「『記憶力の良さ』の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。」との答弁がなされている。例えば昨年一月十一日に閣議決定された政府答弁書(内閣衆質一六八第三五一号)では、記憶力の定義について「記憶力とは、一般に、物事を忘れずに覚えている能力を意味するものと承知している。外務省としては、記憶力は、外務省職員に求められる資質や能力の一つであると考えている」との答弁がなされているが、当方が問うた「記憶力の良さ」とは、右答弁にある「物事を忘れずに覚えている能力」が優れていることを示すものである。外務省職員に求められる資質や能力の一つであるのと同様に、事務担当の内閣官房副長官の適性に、物事を忘れずに覚えている能力を有していること、そしてその能力が優れていることは求められるか。
二 「前回答弁書」では、正直の定義について「例えば、いつわりのないこと、また、率直なこと(出典 広辞苑)とされていると承知している。」との答弁がなされている。前回質問主意書で、事務担当の内閣官房副長官の適性に、正直であることは求められるかと問うたところ、「前回答弁書」では「一般に、内閣官房副長官は誠実であることが求められるものと考えている。」との答弁がなされているが、右答弁にある誠実と、「前回答弁書」で定義付けがなされている正直の意味はどの様に異なるか。
三 事務担当の内閣官房副長官の適性に、正直であることは求められるか。再度質問する。
四 本年三月三日、民主党小沢一郎代表が政治資金規正法に違反する形で西松建設より献金を受けていたとして、小沢代表の資金管理団体の会計責任者である公設第一秘書が逮捕された。同月六日付の新聞等が、ある政府高官が右の事件(以下、「献金事件」という。)に関し、「自民党に及ぶことは絶対にない。請求書のようなものがあれば別だが、金額が違う。立件はない」との旨述べたと報じたこと(以下、「新聞報道」という。)が話題になったが、右の政府高官は漆間副長官であることが既に明らかになっている。同月九日の参議院予算委員会において、漆間副長官は、自身が「新聞報道」にある様な、「献金事件」の捜査が自民党側に及ぶことはないとの発言をしたことは記憶にない旨述べているが、本年三月九日付朝日新聞夕刊一面には、「自民党側は立件できないと思う」(朝日新聞)、「自民党の方にまで波及する可能性はないと思う」(読売新聞)、「この件で(東京地検が)自民党の方までやることはないと思う」(毎日新聞)、「自民党に及ぶことは絶対ない」(日本経済新聞)、「自民党議員に波及する可能性はないと思う」(共同通信)と、「新聞報道」の具体例が挙げられており、それぞれ表現の違いはあるが、全て漆間副長官が「献金事件」に関して、自民党という具体的な政党名を挙げ、コメントしていることが報じられている。また、同月十日付読売新聞四面には、
 ――懇談で私(TBS記者)が「自民党の議員にも(捜査は)及ぶことはないか」と聞いた。それに答えた記憶は。
 「直接、政党名を挙げて聞かれた記憶がない。」
と、同月九日の漆間副長官の記者会見における記者とのやり取りの詳細が報じられている。前回質問主意書で、この様に、漆間副長官が「献金事件」に関して自民党という具体的な政党名を挙げてコメントしたと明確に述べる意見が多数あるが、それでも「新聞報道」にある「献金事件」に関する自身のコメントについて「記憶にない」とする漆間副長官の発言は、正直なものであると政府は認識しているかと問うたところ、「前回答弁書」では「漆間巌内閣官房副長官は、本年三月九日の参議院予算委員会及び総理大臣官邸における記者会見において、御指摘の『新聞報道』については、個人的な経験及び識見に基づいて、あくまで一般論として違法性の認識の立証がいかに難しいか等を述べたものであり、特定の政党や議員への捜査の帰趨等、検察による捜査の中立性あるいは公平性を否定するような発言はしていないと考えていた旨を説明した上で、本人の真意が伝わらない形で報道され、多くの皆様に御迷惑をかけたことについて陳謝したと承知している。」との答弁がなされている。漆間副長官としては、「新聞報道」にある「献金事件」についてのコメントは、自身の真意が伝わらない形で報道されたものであるとしているが、では今回その様な形で「新聞報道」がなされたのは、故意か偶然かは別として、右で挙げた新聞等の各報道機関が漆間副長官の真意を取り違えたことが原因であるのか。政府の見解如何。
五 四で挙げた新聞等の各報道機関は、そろって漆間副長官が自民党という具体的な政党名に触れたことを報じている。漆間副長官が記憶していないだけであって、漆間副長官が本年三月五日夜のオフレコ会談において、自民党という具体的な政党名を挙げたことは事実であると考えるが、政府の見解如何。
六 四の報道等にもあるが、わずか四日前の出来事を「記憶にない」とすることは、一で挙げた「物事を忘れずに覚えている能力」の有無の観点から、事務担当の内閣官房副長官の適性にかなうか。政府の見解を再度問う。
七 潔さの定義如何。
八 事務担当の内閣官房副長官に求められる適性に、潔さは求められるか。
九 四の答弁にある様に、漆間副長官として「多くの皆様に御迷惑をかけた」と認識しているのなら、潔く内閣官房副長官の職を辞する等、明確な責任を取るべきであると考えるが、政府の見解如何。

 右質問する。



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