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平成二十一年四月八日提出
質問第二八九号

日本漢字能力検定協会に対する文部科学省の指導監督並びに一連の不祥事に係る同協会の説明等に関する再質問主意書

提出者  鈴木宗男




日本漢字能力検定協会に対する文部科学省の指導監督並びに一連の不祥事に係る同協会の説明等に関する再質問主意書


 「前回答弁書」(内閣衆質一七一第二二三号)を踏まえ、再質問する。

一 財団法人日本漢字能力検定協会(以下、「漢検協会」という。)が漢字能力検定試験を通じて多額の利益を上げているとし、本年二月九日、文部科学省は「漢検協会」に立ち入り検査を実施した。「漢検協会」については、各種報道により、利益の一部が大久保昇理事長一族の墓と同一区画にある「漢検協会」の供養塔の建設に充てられる等、「漢検協会」の活動と関係がなく、公益性もない事業が行われていることが指摘されている。右について文科省は、「前回答弁書」で「文部科学省としては、財団法人日本漢字能力検定協会(以下「協会」という。)に対して本年二月九日に実施した実地検査等を踏まえ、同年三月十日付けで協会に通知を発出し、公益事業における利益の削減等、協会の理事が役員である企業と協会との取引の在り方、漢字資料館用の土地建物の使用の在り方、供養塔に係る支出の弁償等及び役員・評議員の在り方について、改善を図るよう指導したところである。」と答弁しているが、右答弁にある、文科省による「漢検協会」への指導は、本年四月八日現在、何らかの実効的な効果をもたらしているか。文科省の見解如何。
二 現在「漢検協会」が行っている漢字能力検定試験の検定料は級ごとにいくらか、文科省として把握しているか。
三 「前回答弁書」で文科省は「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十八年法律第五十号)第九十五条の規定により、特例民法法人の業務の監督については、なお従前の例によることとされているところ、『公益法人の設立許可及び指導監督基準』(平成八年九月二十日閣議決定)においては、対価を伴う公益事業については、対価の引下げ、対象の拡大等により収入、支出の均衡を図り、当該法人の健全な運営に必要な額以上の利益を生じないようにすることとされている。」と答弁している。文科省として、一の答弁にある指導を行っている今、二の級ごとの検定料をどれくらいにまで値下げすることで、公益法人である「漢検協会」が健全な運営を行う上で必要な額以上の利益を生じない様にし、「漢検協会」の利益として適切な水準とすることができる様になると認識しているか。文科省の見解如何。
四 本年四月七日の新聞報道によると、「漢検協会」は検定料を引き下げないまま、六月に行う今年度第一回漢字能力検定試験の受験者を募集していることが明らかになった旨報じているが、右について文科省は事実関係を把握しているか。
五 四の「漢検協会」の行状は、文科省による指導が不十分であるか、または何ら実効的な効果がないことを表しているものであると考えるが、文科省の見解如何。
六 前回質問主意書で、大久保理事長が評議員会において「謝りたくないので会見はしない」旨の発言をしたことに触れ、今回の一連の不祥事につき、大久保理事長はじめ「漢検協会」は、自らきちんとした説明責任を果たしていると文科省は認識しているかと問うたところ、「前回答弁書」では「文部科学省としては、御指摘の不祥事について、協会の理事長等に対して、説明責任を果たすよう要請したところである。」との答弁がなされている。本年四月八日までに、大久保理事長はじめ「漢検協会」は、今回の一連の不祥事につき、何らかの形で説明責任を果たしていると文科省は認識しているか。
七 「前回答弁書」で文科省は「文部科学省としては、本年三月十日付けで協会に発出した通知を受けて協会として十分な改善が図られない場合には、必要な改善命令を発出し、当該改善命令によってもなお十分な改善が図られない場合には、協会に対する解散命令を発出することも視野に入れつつ、厳正に対処してまいりたいと考えている。」と答弁しているが、四の行状を受け、文科省として「漢検協会」に対し、どの様な厳しい対応をとる考えでいるか。
八 「前回答弁書」で文科省は「文部科学省としては、御指摘の報酬額については承知しているが、先の答弁書(平成二十一年三月六日内閣衆質一七一第一五〇号及び平成二十一年三月十七日内閣衆質一七一第一九五号)でお答えしたとおり、当事者の契約にかかわるものであり、また、個人に関する情報であることから、その公表については、協会及び森清範氏が判断すべきものであると考えている。」と答弁している。文科省が一の指導を行っているのにも関わらず、「漢検協会」が四の行状を行い、多額の利益を出している現状を改善しようとしない今、「漢検協会」がその年一年の世相をイメージする漢字一字を日本全国より公募し、その中で最も応募数の多かった漢字一字をその年の世相を表す漢字として選定し、京都府京都市東山区の清水寺の森清範貫主の毛筆によって毎年十二月十二日の「漢字の日」に発表し、その揮毫を一九九五年以来、一貫して森貫主に依頼し、報酬を支払っていることを含め、「漢検協会」における収支状況を一度全て国民に明らかにする必要があると考えるが、文科省の見解如何。

 右質問する。



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