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平成二十一年四月十日提出
質問第二九九号

北朝鮮による長距離弾道ミサイル発射をゴルフに例えた政府筋等の発言に関する再質問主意書

提出者  鈴木宗男




北朝鮮による長距離弾道ミサイル発射をゴルフに例えた政府筋等の発言に関する再質問主意書


 本年三月三十一日付の朝日新聞四面に、
 「北朝鮮が予告する『人工衛星』が発射された場合について、政府筋が三十日、『(ミサイルが飛ぶのは)高すぎてそもそも見えないから、国民からすると何が起きているかわからない』と述べたうえ、『見えたらおもしろいけどな』と記者団に語っていたことがわかった。同席した政府関係者によると、ミサイルをゴルフボールに例え、『そっち行ったら「ファー」(コースからそれて飛んでいくボールに注意するように呼びかける掛け声)っていう感じだ』とも述べたという。
 この政府筋は二十三日、ミサイル迎撃について『鉄砲をバーンと撃った時にこっちからも鉄砲でバーンと撃って(弾と弾が)当たるか。当たらないと思う』と発言している。」、
また同日付の毎日新聞五面には、
 「政府高官は三十日、北朝鮮がミサイルの発射を準備していることに関し『ミサイルが飛んでいるのが見えたら面白いな。見えたら「ファー(打球の飛ぶ方向にいるプレーヤーや観客に警告するかけ声)」って言うのにな』と語った。ミサイルをゴルフボールに例えての表現で、不適切との指摘が出そうだ。
 この高官は以前もミサイル防衛(MD)について、『撃っても当たるわけがない』と発言し、批判を受けたことがある。」
と、政府筋・政府高官が、北朝鮮が本年四月四日から八日までの間に、長距離弾道ミサイルである試験通信衛星光明星二号を打ち上げるとしていることに関し、ミサイル発射をゴルフに例えるかの様な発言(以下、「発言」という。)を三月三十日にしたと報じる記事が掲載されている。右と「前回答弁書」(内閣衆質一七一第二六四号)を踏まえ、再質問する。

一 河村建夫内閣官房長官は本年三月三十一日、「みんなが一生懸命やっている時に、発言は極めて不適切」として、「発言」を行った政府筋・政府高官を厳重注意していると承知するが、右の注意はどこで行われたか明らかにされたい。
二 一の河村長官による「発言」を行った政府筋・政府高官への厳重注意に関する文書は作成されているか。
三 一の河村長官による「発言」を行った政府筋・政府高官への厳重注意は、政府としての公式な注意であると承知する。それにもかかわらず、「発言」について政府が「前回答弁書」で「政府としては、御指摘の新聞記事については承知しているが、その事実関係の有無について申し上げる立場にはない。」と、政府と「発言」を行った政府筋・政府高官は無関係であるとするかの様な、無責任な答弁をするのはなぜか。
四 三の答弁は誰が作成したものか明らかにされたい。
五 鴻池祥肇内閣官房副長官は本年三月三十一日、河村長官より厳重注意を受けているか。
六 「発言」を行ったのは鴻池副長官か。鴻池副長官本人による答弁を求める。
七 鴻池副長官として、「発言」をしたことは適切であったと考えているか。
八 本年三月十九日に閣議決定された政府答弁書(内閣衆質一七一第二〇一号)では、内閣官房副長官の適性について「内閣法(昭和二十二年法律第五号)第十四条第三項は、『内閣官房副長官は、内閣官房長官の職務を助け、命を受けて内閣官房の事務をつかさどり、及びあらかじめ内閣官房長官の定めるところにより内閣官房長官不在の場合その職務を代行する。』と規定しており、内閣官房副長官にはそのために必要な適性が求められると考えている。」との答弁がなされているが、鴻池副長官が「発言」を行ったことは、右の適性にかなうか。麻生太郎内閣総理大臣の見解如何。
九 鴻池副長官として、自身が「発言」を行ったことは、八の内閣官房副長官としての適性にかなうことであったか。鴻池副長官本人による答弁を求める。
十 「前回答弁書」で政府は「いずれにせよ、政府としては、今後も、国家としての緊急事態に、適切、かつ、迅速に対応がとれるよう、万全の態勢をとってまいりたい。」と答弁しているが、内閣官房の幹部がこの様に緊張感を欠いた状態にある中、右答弁にある様な万全の態勢をとることは可能であるか。政府の見解如何。
十一 政府として、「発言」を行い、河村長官から厳重注意を受けた政府筋・政府高官とは誰かを明らかにせず、国民に対して隠し通す考えでいるのか。明確に答弁されたい。
十二 十一で、政府として、「発言」を行い、河村長官から厳重注意を受けた政府筋・政府高官とは誰かを明らかにせず、国民に対して隠し通す考えでいるのなら、政府がその様な対応をとる理由を明らかにされたい。
十三 「発言」は、政府に対する国民の信頼を損なうものであったと考えるが、政府の見解如何。
十四 「発言」は、国民の生命、財産が危機に晒されるという大変な国難に我が国が直面している時、政府職員、しかも内閣官房副長官という重責を担う立場にある者の行為としては、あまりにも軽率で不謹慎なものであり、「発言」を受け、国民は政府に対して大きな不安を感じているものと思料する。政府として、「発言」を行った政府筋・政府高官が誰かを隠し通すのではなく、それが鴻池副長官であることを国民に対して明らかにし、国民に対して明確な謝罪を行い、国民の政府に対する信頼の回復を図るべきではないか。そうすることなくして、十の答弁にある様な「万全の態勢」はとれるはずがないと考えるが、政府の見解如何。

 右質問する。



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