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平成二十一年五月二十五日提出
質問第四四二号

政府に対して北方四島返還方針の堅持を求める意見広告に政府職員が賛同人として名を連ねている件に関する再質問主意書

提出者  鈴木宗男




政府に対して北方四島返還方針の堅持を求める意見広告に政府職員が賛同人として名を連ねている件に関する再質問主意書


 本年四月十七日の毎日新聞に、谷内正太郎政府代表が毎日新聞社のインタビューを受け、北方領土問題につき、「個人的には三・五島でもいいと考えている」と、谷内代表として、歯舞、色丹、国後、択捉の我が国への帰属を確認し、ロシアとの平和条約を締結するという従来の政府方針と異なり、北方四島の面積を折半するという方法をもって、同問題の最終的解決を目指すべきとの発言(以下、「谷内発言」という。)をしたと報じた記事が掲載されている。本年五月十一日付の産経新聞と読売新聞に、「谷内発言」を受け、日ロ関係の有識者や元島民らが代表者、賛同人として名を連ねた、「緊急アピール 対露領土交渉の基本的立場を崩してはならない」と題する意見広告(以下、「意見広告」という。)が掲載されている。「意見広告」では「日本政府の首脳が、初めて四島返還という対露外交の基軸を否定するかのごとき発言をしたわけです。」、「麻生首相や谷内政府代表の発言は、あまりにも軽率な発言であると言わざるを得ません。」、「わたくしどもは、政府の首脳および一部関係者の一連の不用意な発言を深く憂慮し、これらの発言によって日本の国益が取り返しのつかない損失を蒙ることのないように、日本政府が対露外交の原点を再確認して、今後その基本的立場を堅持することを強く求めます。」等と、「谷内発言」を行った谷内代表はじめ、麻生太郎内閣総理大臣、政府に対する批判がなされているが、それに小川郷太郎外務省参与・イラク復興支援担当大使が賛同人として名を連ねているところ、前回質問主意書で、政府を批判する広告に現職の政府職員である小川氏が、賛同人として名を連ねることは適切であるか等と問うたところ、「前回答弁書」(内閣衆質一七一第三九二号)では「政府としては、御指摘の意見広告は、北方領土問題に関する我が国の基本的立場に対する強い支持を示したものと認識しており、外務省職員が署名者として御指摘の意見広告に参加したことについて、特段の問題はないものと考えている。」との答弁がなされている。右を踏まえ、再質問する。

一 「意見広告」には「わたくしどもは、わが国政府の首脳および一部関係者の日露関係、北方領土問題に関する最近の言動に深刻な懸念を抱き、これを主権国家としてのわが国の存立基盤を掘り崩しかねない由々しい事態であると受け止めています。」とあるが、政府は右と同じ認識を有しているか。政府としても、政府首脳及び一部政府関係者の最近の言動が、主権国家としての我が国の存立基盤を脅かすものであるとの深刻な懸念を抱いているか。
二 一で、同じ認識を有していないのなら、どの部分がどの様な意味で政府認識と異なるのか、詳細に説明されたい。
三 「意見広告」には「谷内正太郎政府代表が、北方領土問題に関して『三・五島でもいいのではないか』と述べたと四月十七日に報じられました。麻生太郎首相も二月十八日の日露首脳会談後、『向こうが二島、こちらが四島では進展しない』と述べました。つまり、日本政府の首脳が、初めて四島返還という対露外交の基軸を否定するかのごとき発言をしたわけです。」とあるが、政府は右と同じ認識を有しているか。政府としても、日本政府首脳が、対露外交の基軸を否定するかの様な発言をしたと認識しているか。
四 三で、同じ認識を有していないのなら、どの部分がどの様な意味で政府認識と異なるのか、詳細に説明されたい。
五 「意見広告」には「北方領土問題は、単なる利害・損得の問題ではなく、何よりもまずわが国の主権、独立、領土が侵されているという、国家存立の基本にかかわる問題です。日本には歴史的にも、法的にも択捉、国後、歯舞、色丹の『四島返還』を要求する根拠があります。その道理や論理を放棄し、『面積折半』のような利害・得失論に転換して、どのような問題解決の展望があると言うのでしょうか。むしろロシア側はより強気となり、問題解決の展望はいっそう遠ざかるのではないでしょうか。このことを考えると、麻生首相や谷内政府代表の発言は、あまりにも軽率な発言であると言わざるを得ません。」とあるが、政府は右と同じ認識を有しているか。政府としても、「谷内発言」や本年二月十八日に開催されたサハリンにおける日露首脳会談終了後の麻生総理の発言(以下、「麻生発言」という。)は、軽率な発言であったと認識しているか。
六 五で、同じ認識を有していないのなら、どの部分がどの様な意味で政府認識と異なるのか、詳細に説明されたい。
七 「意見広告」には「深刻な問題が、三つあります。第一は、国会において全党一致で決議された原則が、また関係者が長年血の滲む努力で築いてきた平和条約交渉の土台が、政府の首脳および一部関係者の軽率な一言によって、一夜にして崩されることです。」とあるが、政府は右と同じ認識を有しているか。政府としても、「谷内発言」並びに「麻生発言」は、北方領土交渉に対する政府の基本方針及び関係者が長年にわたり築いてきた日ロ間の平和条約交渉の土台を一夜にして崩すものであると認識しているか。
八 七で、同じ認識を有していないのなら、どの部分がどの様な意味で政府認識と異なるのか、詳細に説明されたい。
九 「意見広告」には「第二は、微妙な主権問題の詰めの交渉は、国民の幅広い信頼を得ている安定した政府やその首脳が、非公開で行って初めて解決できる性質の問題です。まだ具体的な交渉も始まっていないうちに、その内容に関連し、妥協を示唆するやり方は、交渉の進め方としてあまりにも軽率です。」とあるが、政府は右と同じ認識を有しているか。政府としても、「谷内発言」は北方領土交渉に関し、我が国がロシア側に妥協を示唆するものであり、交渉の進め方としてはあまりに軽率であったと認識しているか。
十 九で、同じ認識を有していないのなら、どの部分がどの様な意味で政府認識と異なるのか、詳細に説明されたい。
十一 「意見広告」には「第三は、情勢判断の誤りです。現在のロシアは、大国主義・ナショナリズムが高揚し、シロビキ(軍・治安関係者)が政治・外交を壟断し、領土問題解決の『機会の窓』は開かれていません。メドベージェフ大統領が『創造的なアプローチを』と述べましたが、日本側だけが『創造的』対応を行っても、自ら交渉の基礎を崩すだけであり、このような状態をわれわれは看過できません。プーチン首相が来日しますが、麻生首相との首脳会談の行方に関して、わたくしどもは深刻な危惧の念を抱かざるを得ません。」とあるが、政府は右と同じ認識を有しているか。政府としても、現在ロシアでは大国主義やナショナリズムが高揚し、シロビキがロシアの外交に大きな影響力を有しており、その様な中では北方領土問題解決を図る機会はなく、我が国のみが「麻生発言」にあった様な、創造的で型にはまらないアプローチをもって北方領土交渉に臨んでも、交渉の土台を壊すのみであると認識しているか。
十二 十一で、同じ認識を有していないのなら、どの部分がどの様な意味で政府認識と異なるのか、詳細に説明されたい。
十三 「意見広告」には「わたくしどもは、政府の首脳および一部関係者の一連の不用意な発言を深く憂慮し、これらの発言によって日本の国益が取り返しのつかない損失を蒙ることのないように、日本政府が対露外交の原点を再確認して、今後その基本的立場を堅持することを強く求めます。」とあるが、政府は右と同じ認識を有しているか。政府としても、「谷内発言」や「麻生発言」は不用意な発言であり、これらの発言によって我が国の国益が取り返しのつかない損失を被ることのない様、政府として対露外交の原点を再確認すべきであると考えているか。
十四 十三で、同じ認識を有していないのなら、どの部分がどの様な意味で政府認識と異なるのか、詳細に説明されたい。

 右質問する。



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