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平成二十一年六月十五日提出
質問第五四五号

いわゆる足利事件についての警察庁による謝罪等に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男




いわゆる足利事件についての警察庁による謝罪等に関する質問主意書


 一九九〇年、栃木県足利市で当時四歳の女児が殺害されたいわゆる足利事件で容疑者とされ、無期懲役が確定し、服役中だった菅家利和さんが、女児の下着に付着していた体液のDNA型が菅家さんのものとは一致しないとの鑑定結果が出たことを受け、本年六月四日、千葉刑務所から釈放された。右につき、同月十一日、栃木県警は石川正一郎本部長名で菅家さんに謝罪する内容のコメントを発表し、同月十二日、佐藤勉国家公安委員長は閣議後記者会見で、「大変申し訳ないことをした。二度と起きないよう警察を指導していきたい」と、謝罪の意を示したと承知する。右を踏まえ、質問する。

一 栃木県警、佐藤委員長がそれぞれ六月十一日、十二日の日にちに菅家さんに謝罪をしたのはなぜか。菅家さんが釈放された直後にすぐ謝罪をするべきであったと考えるが、右の日にちになってようやく菅家さんに対する謝罪がなされたのはいかなる理由によるものか説明されたい。
二 報道によると、石川本部長が近々菅家さんに直接会って謝罪をする考えであるとのことである。各都道府県警察を指導監督する立場にある警察庁の上位官庁の責任者であり、また足利事件が起きた当時栃木県議会議員を務めており、同事件の推移等について同県警より詳細な報告を受けていたと自ら明らかにした佐藤委員長として、直接菅家さんに会い、謝罪をする考えはあるか。
三 二〇〇三年の鹿児島県議選において、候補者と運動員ら十五人が公職選挙法違反容疑で逮捕されたが、後に担当警察官(以下、「担当警察官」という。)による強圧的、非人道的な取り調べが行われたことが明らかになり、全員の無罪が確定したいわゆる志布志事件に関し、逮捕され、容疑者とされた方々に対する、「担当警察官」はじめ鹿児島県警が直接会った上での謝罪はなされているか。
四 今次菅家さんが釈放され、検察側からも警察側からも謝罪のコメントが発表され、また二で触れた様に、栃木県警の本部長が直接菅家さんに会って謝罪するという報道がなされていることを受け、志布志事件で容疑者とされた方々に対しても、「担当警察官」はじめ鹿児島県警による直接の謝罪が必要であるとの意見が多数出されていると承知する。二〇〇八年五月三十日の政府答弁書(内閣衆質一六九第四〇九号)では「鹿児島県警察によると、御指摘の『事件』の捜査の経緯等について、元被告人の方々等の主張と現在係属中の国家賠償請求訴訟等における同県警察の主張に異なる点があることから、同県警察としては、元被告人の方々等と面接の上、謝罪の意を適切に伝えることは困難であると判断しているとのことである。
 警察庁としては、御指摘の『事件』の捜査に関してどのような謝罪を行うかについては、当該捜査を行った同県警察においてこのような個別の事情を踏まえて自主的に判断すべきものと考えており、御指摘の『事件』に関する謝罪についての同県警察の判断について、特段の異議を唱えるべきものとは考えていないところであり、警察庁としての責務を果たしてないとの御指摘は当たらないものと考える。」との答弁がなされているが、三で、「担当警察官」はじめ鹿児島県警による直接の謝罪が未だなされていないのならば、各都道府県警察を指導監督する立場にある警察庁の上位官庁の責任者である佐藤委員長として、同様の事件の再発防止を徹底する上でも、志布志事件に関して被害者とされた方々に対しても「担当警察官」はじめ鹿児島県警が直接謝罪をする様、指導すべきではないのか。

 右質問する。



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