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平成二十一年七月十三日提出質問第六七四号
一九六〇年の日米安全保障条約改定に際したいわゆる「核持ち込み密約」に係る外務省事務次官経験者の証言に対する同省の見解等に関する質問主意書
提出者 鈴木宗男
一九六〇年の日米安全保障条約改定に際したいわゆる「核持ち込み密約」に係る外務省事務次官経験者の証言に対する同省の見解等に関する質問主意書
本年六月一日付の共同通信社による配信記事を受けた新聞報道によると、一九六〇年の日米安全保障条約改定時に核兵器を搭載した米軍の艦船や航空機が我が国に立ち寄ることを黙認するとしたいわゆる核持ち込み密約(以下、「密約」という。)につき、外務省事務次官ら同省の中枢幹部が引き継いで管理し、外務大臣ではなく官僚側の判断によって、橋本龍太郎、小渕恵三両元内閣総理大臣ら一部総理大臣、外務大臣にのみ伝えていたと、一九八〇年代から一九九〇年代にかけて外務省事務次官を経験した者四名(以下、「四名」という。)が同通信社に伝えていたとのことである。右の報道(以下、「報道」という。)と「政府答弁書」(内閣衆質一七一第六二一号)を踏まえ、質問する。
二 外務省が、「報道」及びそれに関する記事については承知しているが、「証言」の内容については承知していないと言うのはなぜか。これまで累次に渡り指摘している様に、「証言」の詳細な内容は、一で指摘した新聞において記事になっている。それを読めば、「密約」について「四名」がどの様なことを述べているのかを知ることは十分に可能であるのにも関わらず、それでも同省が「お尋ねの『証言』の内容等について承知していない」と言うのはどの様な意味であるのか説明されたい。
三 中曽根弘文外務大臣は、当質問主意書を含む、「密約」についての当方による一連の質問主意書の内容並びに、「政府答弁書」を含む外務省による一連の答弁内容を承知しているか。
四 中曽根大臣として、外務省が質問主意書に対し、「政府答弁書」にある様な不誠実な答弁をしていることについてどの様な見解を有しているか。
右質問する。